「なんでだろ〜」文科省?! |
お笑いタレントが「なんでだろ〜、なんでだろ〜」と、あらゆる出来事に疑問を投げかけ、自答する歌が流行っている。テレビで連日、取り上げられるほどだ。設問がどうでもいいようなものだけに、答えもどうでもいいような気がする。しかし、文科省の、民族学校出身者の大学受験資格未認定という問題を設問に置き換えてみてはどうか。 「アジア系の学校を認めないのは、なんでだろ〜」「民族学校出身者を排除するのは、なんでだろ〜」「在日外国人の子どもたちの夢と希望を踏みにじるのは、なんでだろ〜」−文科省に、その理由を聞きたい気持ちがいっそう強くなってくる。 文科省はこうした同胞や日本市民の問いに、まともに答えてはいない。文科省が明らかにしている主張にもなんの合理性もない。文科省は「一定水準」を基準にその対象者を決めたとしているが、本紙で指摘してきたように矛盾だらけの論理である。 また、文科省はすべての外国人学校を対象に規制緩和を考えているとしてきたが、結果は、英米の学校評価教育機関の認定を受けたインターナショナルスクール出身者だけに大学受験資格を認めた。当初から答えは「決まっていた」のではないか。今月初に各地のオモニ会代表が要請した際、担当者は「今後、検討していきたいと思います」と答えつつも、オモニたちの意見をメモすら取っていなかったともいう。聞く耳≠キら持っていないという表れではないか。このことについても、「メモすら取らないのは、なんでだろう〜」と問い掛けたい。 文科省の矛盾(弱み)を突いていけば、必ず突破口は開かれると思う。われわれ在日同胞にとってこの問題は、単に受験資格の問題にとどまらず、日本政府に朝鮮学校を認めさせ、処遇を根本的に改善させる突破口にもなる。改めて、「朝鮮学校を認めないのは、なんでだろ〜」。(基) [朝鮮新報 2003.3.18] |