年間共同文化事業を総連、民団、市国際交流協会が主催−京都コリアンサロン「めあり」 |
総連京都府本部と民団京都府本部、京都市国際交流協会が主催する、年間を通じた共同文化事業が5月から始まる。総連と民団が単発ではなく、継続的な事業に取り組むのは全国で初めてのことだ。名称は、コリアンサロン「めあり(朝鮮語で『こだま』)」。共同事業を全国の同胞社会に広めたい、との両団体の期待が込められている。初年度(来年3月)は、若い世代の在日コリアン、日本市民を対象に、@朝鮮語A朝・日関係史B朝・日文化―の3つを柱にした連続講座を運営する。 同胞、市民が対象
この共同事業は、6.15北南共同宣言発表後、その精神に沿って交流を深めて来た総連と民団の両本部が、思想、信条、組織の壁を乗り越え、民族、文化的分野での交流を促し、互いの理解を深めようと企画したもの。それにさらに幅広い未所属の同胞、日本市民を網羅するために、京都市国際交流協会が主催者として加わった。また、京大の上田正昭名誉教授の協力も得て実現した。 「めあり」では京都市国際交流会館を会場に、5月中旬から週1回の朝鮮語講座(初、中、上級)や、朝鮮半島にゆかりのある史跡見学会(6、10月)、朝鮮半島と日本の関係史を考えるセミナー、在日コリアンの歴史や文化をテーマにしたフォーラムなどを行う。 また、6.15北南共同宣言発表3周年を前にした6月14日には、開講記念行事が行われる。1部では、上田名誉教授の記念講演、2部では、朝鮮料理の食事会が催される。 民族性高めたい 2日、京都市国際交流会館で主催3者による記者会見が行われた。 席上、総連京都府本部の鄭博允副委員長は、「もっと早くこうした場を作りたかった。政治的な問題は避け、思想信条を越えた共通点を見つけ、同じ民族として民族性を高めたい」、民団京都府本部の李権鎬副団長は、「両団体で素晴らしい事業ができることが本当にうれしい。実施があまりに遅くなったのが残念」とそれぞれ述べた。また上田名誉教授は、「国際都市京都にふさわしい画期的な事業。多文化共生社会の実現の過程にこたえるもの」とメッセージを寄せた。 [朝鮮新報 2003.4.22] |