２月２１日の新聞で、文部科学省は外国人学校卒業生の国立大学入学資格について、インターナショナルスクール卒業生は「学校評価機関」の認定を受けているので資格を認めるが、その他の民族学校には認めない方針を考えているとの報道を読みました。大変驚きました。

　私たちはこのような差別に反対し、文部科学省が方針を再検討されるよう強く申し入れます。

　インターナショナルスクール以外の外国人学校は朝鮮、韓国、中国などわが国と関わりの深い近隣諸国の民族学校です。これらの学校に通学する人々は、その多くが日本で育ち、将来も日本社会の一人として社会を構成する人々であろうと考えます。これらの若い人々が自己の民族文化を伝承しつつ教育をうけることは日本社会の文化をさらに豊かなものとする成果をつくりだすものです。私たちはその意義の重要性を考え、従来から民族教育の平等の保障を求めてきました。

　すでに私立大学、公立大学が民族学校出身者の平等な受験資格を認めています。それによってその大学の教育内容に支障が出たとの情報は聞いたことがありません。民族学校が日本社会に定住することを前提に教育内容をつくっているからだと考えます。

　今回の報道によって、多くの民族学校から反論があると考えますが、問題は民族学校関係者のみならず、日本人にとっても重要であると考え、とりあえず私たちの意見をお伝えし、抗議いたします。今後、ご意見を伺う機会を得て、改善をされるよう申しあげたいと考えます。

［朝鮮新報 2003.3.1］