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朝鮮学校卒業生に大学受験資格を付与しないという文部科学省の表明に対し、オモニたちが緊急集会、デモ

 朝鮮学校卒業生に大学受験資格を付与しないという文部科学省の表明(6日)に対し、「民族教育に対する不当な差別に抗議するオモニ達の緊急集会」とデモ行進が7日に行われた。

 集会には、関東、北海道、福島、静岡、岐阜、愛知、京都、山口など19の都道府県から集まった230余人の在日朝鮮女性が参加した。

 朝鮮学校オモニ会中央連絡会の梁玉出会長が、文部科学省に対する要請行動の報告を行った後、女性同盟中央の金昭子委員長が報告。政治情勢を理由とした民族教育に対する差別と迫害は許せないと指摘しながら、「在日同胞と子どもたちの民族的尊厳と権利を踏みにじろうとする日本政府の差別政策をすぐにやめさせるため運動を繰り広げていかなければならない」と強調した。

 連帯のあいさつに立った朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会の清水澄子代表は、「文部科学省の決定に憤りを感じている」と述べながら、子どもたちの人権、教育権をもっとも尊重しなければならない文部科学省が世界の人権擁護の流れに逆行していると指摘、ともに闘っていこうと呼びかけた。

 川田悦子衆議院議員(無所属)は、今回の文部科学省の決定は政治的判断によるものだと言わなければならないと批判。国際化を言うならば在日外国人の民族教育を正当に処遇しなければならない、子どもたちが豊かに暮らしていける社会を作るために努力していこうと呼びかけた。

 つづいて、東京朝鮮第1初中級学校オモニ会の孫永春会長、京都朝鮮第1初級学校オモニ会の朴幸子会長が討論し心情を訴えた。

 集会では、各地のオモニたち、そして日本市民に宛てたアピール文がそれぞれ採択された。また、一橋大学名誉教授の田中宏龍谷大学教授など6人の日本の各界人士、全国教職員労働組合など南の4団体から送られてきた激励文やメッセージが紹介された。

 集会後、参加者たちは「朝鮮学校に対する差別をやめろ」「文部科学省は朝鮮学校の受験資格を認めろ」「時代錯誤の民族差別はすぐにやめろ」とシュプレヒコールを叫び、西神田公園までの約40分間、デモ行進。日本の市民に朝鮮学校の処遇改善を訴えた。

[朝鮮新報 2003.3.8]