総力挙げて抗議行動へ−愛知県下の朝鮮学校、公開授業と緊急集会 |
愛知県では、8日に県下の5つの朝鮮学校で公開授業が行われ、9日には愛知朝鮮中高級学校(豊明市)で「民族教育に対する不当な差別に抗議する愛知県同胞らの緊急集会」と記者会見が行われた。 9日の集会ではまず総聯県本部の金鎭道委員長があいさつし、文科省決定の不当性について述べながら、必ず是正されるという確信を持って抗議の声を高め、民族教育を守り発展させていこうと呼びかけた。 来ひんのあいさつに立った近藤昭一衆議院議員(民主)は、みなさんと同じ悲しみ、怒りを感じているとし、文科省の姿勢に疑問を投げかけた。名古屋弁護士会の川口創弁護士も、日本弁護士連合会の立場からも今回の決定には合理性は見られないと主張した。大島令子衆議院議員(社民)は、在日朝鮮人は納税の義務は果たしているものの、(学ぶ)権利は保障されていないと指摘、おかしいことは政府に訴えていくと語った。 報告の後、愛知中高の呉炳佑教務部長、同校オモニ会の金英玉会長、名古屋大学大学院生の朴海洋さんらが発言し、「民族教育をなくしてしまおうとする日本政府の姿勢に断固としてたたかう」などと訴えた。 8日に名古屋初級学校(名古屋市)で行われた公開授業には、国会議員や市議会議員、弁護士、大学教授をはじめとする日本市民40余人と、同胞学父母50余人が参加。李章哲校長が現状について説明した後、参会者らは算数、コンピューター、国語(朝鮮語)、日本語の授業を参観、生徒、園児による公演を観覧したほか、意見交換を行った。 名古屋弁護士会の川口創・弁護士は、「子どもたちの未来を踏みにじってはならない」と強調。「外国人の子どもの教育と人権ネットワーク」の横尾明親事務局長は、「日本は『子ども権利条約』にも批准しており、条約でうたわれているようにすべての子どもの学ぶ権利を保障すべきだ。日本は教育のシステムを変えるべきだ」と語った。 徐明美同校オモニ会会長は、「文科省は日本の『真の国際化』のためにも、朝鮮学校をはじめすべての外国人学校に公正な判断を下すべきだ。われわれは決してこのままうやむやにさせてはいけない。必ず実にして、子どもたちを守っていこう」と訴えていた。 [朝鮮新報 2003.3.11] |