〈朝鮮学校の受験資格問題〉 新潟、埼玉の朝鮮学校を支える会、文科省に要請書提出 |
「朝鮮学校を支援する全国組織準備会」(代表=朝鮮学校を支援する新潟県民の会・多賀秀敏代表)と埼玉の「朝鮮学校を支える会」が10日、東京・霞ケ関の文部科学省を訪れ、遠山敦子大臣にあてた「民族学校に大学受験資格等を求める申し入れ書」をそれぞれ提出。すべての外国人学校に通う子どもたちに、日本学校に通う子どもたちと同等の受験資格を認めることなどを求めた。 同省を訪れたのは、「朝鮮学校を支援する新潟県民の会」の共同代表を務める道見忠弘自治労新潟県本部委員長、「埼玉・朝鮮学校を支える会」の嶋田和彦埼玉高教組書記長と双方のメンバーら、新潟朝鮮初中級学校の李辰和校長ら8人。中西績介・衆議院議員(社民)が同席した。 文部科学省からは、高等教育局の遠藤純一郎局長、清木孝悦大学課長、村田直樹国際課長らが応対。「国際的広がりと実績のある評価団体において認定された外国人学校を対象とした」と繰り返し述べた。これに対し、「最初に欧米系ありき、ではないか。欧米系の評価機関に頼るのではなく、文科省が主体的に水準を調査、判断すべきでは。このような誤った政策がまかり通るならばそれは新たな差別を生むことになる」などと批判の声が噴出した。 遠藤局長は、「省内では、アジア系が対象にならないのはおかしいという意見もある。これからの課題と思っている」と述べるにとどまった。 要請終了後、記者会見した道見代表は、「文部科学省とのやりとりは最後までかみ合わなかった。国連の勧告を受けるたびに、そのつど逃げまくるようなことはもうできない。これは私たち日本人の仕事。差別される人がかわいそうだからではなく、国連規約を遵守するのが国民の義務。これからも世論に訴えていくことが、問題解決の糸口となることを信じてがんばりたい」と語っていた。 [朝鮮新報 2003.3.11] |