「日本学校と同等以上の内容」−公開授業を参観した日本市民の声 |
嶋田和彦(埼玉高等学校教職員組合書記長) 初めての朝鮮学校訪問になるが、とても懐かしさを感じる。先日、朝鮮学校を支える会の名義で文科省に申入れをしてきた。昨年9月17日以後、日本の政府、メディアは拉致問題だけを取り上げている。そもそも朝鮮学校の権利付与問題は、国交正常化が進めば話すまでもない問題。私たちは大学受験資格問題だけではなく、助成金問題も含めて運動している。日本人の良心を信じて、共に働きかけていこう。=埼玉初中級 斎藤紀代美(子どもの人権・埼玉ネット代表) 朝鮮語の授業だったので内容はわからなかったが、子どもたちがとても一生懸命だった事に感心した。9.17以降の在日朝鮮人に対する日本の報道に、在日の人々同様辛さと怒りに心を痛めている。本来なら、日本政府が真っ先に嫌がらせから子どもたちを守らなければならない。今回の文科省の決定を断固糾弾し、子どもたちが安心して学べる環境を与えるとともに、子ども自身の尊厳と民族教育を守ることを要請し続けていく。=埼玉初中級 山崎美恵子(朝鮮の自主的平和統一を支持する埼玉女性の会会長) 授業を見て、子どもたちがとても生き生きしていて元気いっぱいの学校だという印象を受けた。文科省の今回の発表はとても納得のいくものではない。この問題に関しては市民レベルの運動をもっと展開していくべきだ。ひとりでも多くの人に話せる場を作り、地道に頑張っていきたい。=埼玉初中級 贄川恭子(元学校教員) 今回の措置は本当におかしいと思う。政治の情勢に左右されるような状況で、このような措置がなされたならば、それは大きな間違いだ。初めて朝鮮学校を訪ねたが、カリキュラムはなんら変わりなく、すべてにおいて日本学校と同じ。生徒たちはみんな生き生きしていて、授業を楽しむ姿が印象的だった。文科省はもう一度考えを改め、子どもたちの権利を保障すべきだ。=神奈川初中高 原科浩(大同工業大学助教授) 名古屋大学で教員をしていた頃、受験したいと朝鮮高級学校の生徒が大学の門を叩いたが、ひどい時には門前払いされていた。こうした彼らの姿を見て、「外国人学校生徒の名大入学資格を求める会」を立ち上げた。入学資格を認めろとのオモニたちの熱い思いをかなえるためにも、運動をより広く展開していきたい。=名古屋初級 水谷勇(三重県立大学教授) 朝鮮高級学校のカリキュラムは日本の高等学校と同等以上で、卒業生の学力も同等以上と認められる。だから三重大では、朝高卒業生の入学資格を認め、前例を作っていくつもりだ。=名古屋初級 野村眞実(水戸市議会文教福祉委員会委員長) 日本人が失いつつある道徳教育が行き届き礼儀正しい。大事なことが尊重されている。立場を変えて、もし私たちが外国で学校を維持する場合、公費なしでは無理だろう。拉致問題は在日朝鮮人とは無縁のこと。そこをきちんと整理するのが国際人としての務め。情勢に流されず、朝鮮学校とインターナショナルスクールの「違い」をはっきりと明かす必要がある。=茨城初中高 [朝鮮新報 2003.3.13] |