朝鮮学校児童、生徒への嫌がらせ、受験資格問題などと関連し朝鮮学校関係者ら外国人特派員協会で会見 |
頻発する朝鮮学校児童、生徒に対する嫌がらせ、暴行事件や大学受験資格問題と関連し朝鮮学校オモニ会中央連絡会の梁玉出会長、東京朝鮮中高級学校の李昌興理事、在日本朝鮮人人権協会の金静寅部長らが11日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見し、各国の特派員らが参加した。 まず、金静寅部長が朝鮮学校に娘を通わせる母親の立場から、昨年9月17日以降続発する朝鮮学校児童、生徒に対する嫌がらせや暴行事件について報告した。「これまで不可視の存在として日本社会の片隅に追いやられてきた在日朝鮮人が、9月17日以降、『加害者』のような立場に立たされ攻撃を受けている。それも無抵抗な子どもたちに集中している」と現状を説明しながら、「事あるごとに同じような事件が繰り返されてきたが日本政府は何ら防止措置を取ってこなかった。国連の勧告も無視してきた」と日本政府の対応を批判した。 梁玉出会長は、チマ・チョゴリを切られた女子生徒が何日も恐怖におののく日々を送ったことに具体的に言及しながら、「今は民族衣装を着ることもできず、外で朝鮮語を堂々と話すこともできない。言葉や名前を奪われた植民地時代と同じ状況に子どもたちは置かれている」と指摘、「朝鮮学校に子どもを送る父母はただ朝鮮人としての誇りを持って堂々と生きてほしいと願っているだけ。国際的にも認められている民族教育の権利を踏みにじるような行為は絶対に許せない」と強調した。最後に、朝鮮学校を取材し実情を見てほしいと訴えた。 李昌興理事は、文科省が朝鮮学校卒業生に対し受験資格を認めない決定をくだしたことに関し、「なぜここまで差別するのか。日本政府の根底にある本性をあらわにしたもの」だと強く糾弾した。 報告の後、質疑応答が行われ、外国メディアの特派員から朝鮮学校の教育内容などについての質問が出された。 ハンデルスブラッド新聞(オランダ)の特派員で日本外国特派員協会のハンス・ヴァン・デル・ルフト会長は、「テポドン騒動のときに起こった朝鮮学校児童、生徒に対する暴行事件も取材し、朝鮮学校も訪ねた。何度も同じような事件が繰り返されるのはおかしい。日本政府はもっと積極的に対応すべきだ」と記者会見の感想を語った。 [朝鮮新報 2003.3.13] |