朝鮮情勢背景なら暴挙−大学受験資格問題で日本の各団体、市民が申し入れ |
朝鮮学校卒業生など民族学校出身者の国立大への受験資格を認めないという文部科学省に対し、日本の各団体、市民がこれは「重大な人権侵害」だとして差別の是正を求めている。 朝鮮の自主的平和統一を支持する日本委員会の槇枝元文議長、日本朝鮮文化交流協会の林亮勝会長、日本朝鮮学術教育交流協会の中小路清雄会長は連名で、遠山敦子文科大臣あての申入書を提出した。 16日付の申入書によると、朝鮮学校の児童、生徒は日本による朝鮮植民地支配の直接の被害者の子孫であると指摘しながら、日本政府は過去の歴史を反省し、在日朝鮮人の民族教育の権利を保障することについて特段の配慮をすべきだと主張した。 一方、同日付の千葉「日朝関係を考えるつどい」参加者一同名義の申入書は、文科省の判断の背景に、現在の朝鮮情勢があるとすれば、反朝鮮、反朝鮮総聯キャンペーンに教育差別を政治的に絡める許しがたい暴挙であると強調し、すべての外国人学校に対して大学受験資格を認めるよう求めた。 また8日付の「民族教育権利差別の解消を求める千葉緊急集会」参加者一同名義の申入書では、民族教育権の完全かつ公正な保障は、国際的に確立された権利となっていると指摘、朝鮮学校をはじめ日本の高等学校に相当するすべての外国人学校に国立大の受験資格を無条件で認めるよう強調した。 また、日本教職員組合の榊原長一・中央執行委員長は11日付の要請書で、日弁連の勧告(1998年)や国際人権諸条約に基づく各委員会の勧告は日本政府に対し、「朝鮮学校、外国人学校を正式に学校と認めること」「日本学校と同じく教育費補助をすること」を求めていると述べ、民族学校卒業生に大学受験資格を認定するよう求めた。 [朝鮮新報 2003.3.25] |