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〈大学受験資格問題〉 大阪代表と全朝鮮学園理事長の要望書提出に文科省副大臣「朝鮮学校排除ない」、冬柴公明党幹事長は「与党として取り組む」

 在日朝鮮人民族教育大阪府対策委員会の金憲信委員長ら大阪府下の民族教育対策委員長をはじめとする24人が25日、東京・永田町に文部科学省の河村建夫副大臣、公明党の冬柴鐡三幹事長を訪ね、文科省がすべての外国人学校に大学受験資格を付与するよう求めた。代表らは府下民族教育対策委と日本各地にある全朝鮮学園理事長名義の要望書を提出。それぞれの要請には池坊保子文部科学大臣政務官が同席した。

 要請に訪れたのは大阪府下にある10(生野、大阪第4、東大阪、中大阪、城北、西大阪、堺、泉州、北大阪、福島)の民族教育対策委員会の代表と東京朝鮮学園の金順彦副理事長、また大阪の韓青、韓青連、朝青、留学同、祖国統一在日韓国人学生協議会関西の代表たち。

 河村副大臣と会った席上、総聯大阪府本部の金政義国際部長は、今年1月16日に大阪、愛知、広島の代表が約24万人の署名を提出した際、河村副大臣が「朝鮮、中華学校もインターナショナル・スクールと一緒に認められるべきだと思う」と前向きな見解を示したことや、一部で朝鮮学校のみを排除する声が出ていることに触れ、あらためて副大臣の考えを聞いた。

 質問に対し河村副大臣は、「(朝鮮学校排除を)あえて検討しているということはない。私に直接声が届いたことはない」と述べた。また、文科省が6日の中央教育審議会で英米の学校評価機関の認定を受けた16校のインターナショナルスクールのみに大学受験資格を認めるとした方針については、「パブリックコメントを求めており、その結果を見て最終的に判断する」と答えた。

 さらに蔡成泰・大阪朝鮮学園理事長は、一部報道で方針凍結が報じられたことに言及しながら、公私立大学の過半数が朝鮮学校卒業生の受験資格を認めていることも学力認定の基準になる、文科省として朝鮮学校の学力を確かめるよう尽力して欲しいと要望した。

 同席した池坊政務官は、「学力を確かめるよう各局長に投げかける。他国の評価機関を使って学力を調べるのは責任逃れだ」と調査を約束した。

 一方、冬柴幹事長は、「受験資格問題に与党3党で取り組んでいる」としながら、3党幹事長が12日、また公明党の幹事長、政務調査会長、文部科学部会長が13日に遠山敦子文部科学大臣に会い、アジア系を含むすべての外国人学校の大学受験資格を認めるよう要望したことを報告した。

 冬柴幹事長は、「アジア系の学校が対象外と聞き、とんでもないことと思い、大臣に強く申し入れた。日本のカリキュラムを消化し、母国の民族教育をしようという人に対して大学入学資格検定を課していること自体がおかしい。日本人として恥ずかしい」と引き続き問題解決に取り組む姿勢を示した。

[朝鮮新報 2003.3.27]