〈大学受験資格問題〉 山本議員(民主)衆院文科委で税優遇も「差別」と批判 |
山元勉衆院議員(民主)は2日、衆議院文部科学委員会で外国人学校の受験資格問題について質問し、文部科学省が一日も早くすべての外国人学校出身者に大学受験資格を認めるよう求めた。 山元議員は、多くの国民の声におされ、文科省が一部のインターナショナルスクールにのみ認める方針を凍結、再検討を表明(3月29日)したことを評価しながらも、残る問題点を指摘。「当事者にとっては一生を左右する問題だ」としながら、いつ結論を出すのかとただした。 これに対し、遠山敦子文部科学大臣は、「なかなか難しい問題だ。いつということは言えない。努力を続けたい」と時期については回答を避けた。また、河村建夫副大臣も、「一定水準の教育がどう確保されているかが課題だ。時間をかけて検討したい」との発言に留まった。 また、同省が3月31日の告示で、スイスの国際バカロレア、英米の学校評価機関の認定を受けたインターナショナルスクールを一般の私立学校並みに特定公益増進法人に追加し、寄付をした企業や個人が税制上の優遇措置を受けられるようにしたことにも触れ、これを批判。「苦しい経営を強いられているのは外国人学校すべてが同じだ」と再検討を求めた。 この件について遠山大臣は、「入学資格とは別次元で決定がなされた」と発言。河村副大臣は経団連からの要望を受け、税制改正の視点から閣議決定を踏まえてなされたものだと決定の経緯にのみ言及した。 【注】財務省は3月31日、この件について省令を発表したが、そこには認められる外国人学校の定義について「初等教育または中等教育を外国語により施すことを目的として設置された…各種学校であって、文部科学大臣が財務大臣と協議して定める基準に該当するものとする」としている。文科省はここでいう「基準」を同日付の告示で定め、英米の学校評価機関の認定を受けたインターナショナルスクールにのみ対象を限定した。 [朝鮮新報 2003.4.7] |