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労働環境の改善を−同胞女性を対象の人権協会主催学習会

 同胞女性を対象にした人権協会・男女平等推進部会主催の学習会が19日、東京都台東区の同胞法律・生活センターで行われた。学習会は、離婚や家庭内暴力など同胞女性たちが現代社会の中で抱えるさまざまな問題をテーマに昨年3月から行われ、今回で5回目。

 学習会ではまず、人権協会会員で朝日KPMG税理士法人の朴成美税理士が、「配偶者特別控除の廃止と女性の働き方、生き方」という今回のテーマに沿って発言。

 「日本政府は、男女均等の立場から配偶者特別控除を掲げたが、それだけでは女性の働き方、生き方を変える何の解決にもならない」とし、男女の別なく自由に自分の生き方を選択できるような社会を築くためには、「年金制度や雇用システムの問題、賃金格差の是正、育児支援策などの早期見直し、改善が必要だ」と語った。

 次に「お笑いジェンダー論」などの著者でもある東大の瀬地山角助教授(ジェンダー論・東アジア研究)が発言し、「高齢社会を迎え、福祉を充実させるためには大増税が前提となるが、そのためには『専業主婦』であることが税制優遇の対象になってきた既存の制度を改め、すべての階層が平等に税を納めるシステムを構築すべきだ」と指摘。「企業は、女性が仕事をしながらも子どもを普通に育てられ、また男性も積極的に育児に参加できる環境を整えるべきだ」と述べた。

[朝鮮新報 2003.4.22]