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なかった十分な話し合い−弁護士の梅村真紀さん

 事業者と学校側で十分な話し合いがなされていなかったというのが一番の問題点だ。自らが所有する土地に建物を建てるということに関して、「やめてください」「建てるな」というわけにはいかないが、周辺住民が納得していないのに、法律上の問題がないからといって建設していいというものではない。

 名古屋市の中高層建築物紛争予防条例では、教育施設に隣接して中高層建物を建設する場合、事業者は施設側と日照権などについて協議するよう定めているが、JR東海は協議の途中で朝鮮学校側が同意していないまま工事を始めた。

 10日にJR側と協議をする予定だが、朝鮮学校の存在と現状を理解してもらいながら、建築工事禁止の仮処分の申請、建設計画の変更要請を進めていきたい。事業者が行政に建築確認申請を申し立てる場合、周辺住民への説明報告書の提出が必要だ。学校側が同意していない計画に対し、JR側が3月末に提出したとされる報告書の内容がどのようなものだったのかについても、調べを進めている。難しいケースだが、話し合いのなかで双方の妥協点を見つけていきたい。

[朝鮮新報 2003.6.7]