北南、在日が連けい |
さる2月、日本の植民地支配時代に発生した朝鮮人強制連行の被害者名簿がソウルで初めて公開された。 南の「民族正気を打ち立てる国会議員の会」が主催したもので、名簿は朝・日合同による朝鮮人強制連行真相調査団が30年かけて集めた約41万人分。北南、在日同胞が連携して日本政府に真相究明を求めていくうえで転換的な意味を持つものとなった。 真相解明、真の補償を
被害者の多くはすでに死亡しているとみられる。また日本に連れて行かれて戻って来なかった被害者の家族らは、自分のハラボジ、ハルモニ、アボジ、オモニの消息も知らず、死亡した日も知らないのが現状。そのため、名簿公開には地方から、早朝から740余人の被害者が訪れた。うち81人の名前が確認(本人あるいは遺族)されたという。 4月からは2カ月間、ソウルをはじめとする主要9都市で、名簿が公開された。全国の被害者が被害事実を史料に基づき確認できるようにするためだ。 名簿公開を主催した「国会議員の会」会長で、新千年民主党の金希宣・女性委員長は、「日本の消極的な過去史清算姿勢を批判する前に、われわれも自ら十分な根拠史を確保し、被害者を探し出し積極的に被害事実を立証していかなければならない。名簿は被害者全体の16%に満たないが、これを機に真相を解明、真の補償へとむすびつけたい」と、開催の目的を語っていた。 史実が闇に葬られる前に、解明しなければならない。 自治体の情報を 名簿公開時、遺族からは、死亡届も遺骨も受け取っていないとの問題が提起された。日本に対する遺骨調査が求められる。 朝鮮人強制連行真相調査団では、こうした問題提起に対し、3月の全国協議会(大阪)で、日本各地に放置されている同胞の遺骨調査をいっせいに行うことを決定した。 すでに各地にある調査団の一部では、地方自治体の情報公開に基づく資料(戦前、戦時中に提出された朝鮮人の死亡届、埋葬火葬申請及び認可願)や寺院の過去帳などの再調査を進めている。真相究明を求める声は、幅が広がるとともに、内容も深まっている。(羅基哲記者) [朝鮮新報 2003.7.4] |