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U−2スパイ偵察機墜落、南で住民4人が負傷

 南の報道によると、米空軍烏山基地第5偵察大隊所属のU−2スパイ偵察機が26日午後、京畿道華城市に墜落、近隣の住民4人が負傷した。また、墜落により民家一棟と自動車修理工場が全焼した。

 事故の目撃者によると、「飛行機は空中で突然火に包まれ、垂直に落下しながら自動車修理工場と民家の上空を通り過ぎ、30〜40メートル離れた山に墜落、炎上した」という。

 一方、偵察機の操縦士は落下傘で脱出、米軍ヘリに収容され基地に帰ったことが確認された。

 事故現場を検証し被害者らと面談した「不平等なSOFA(韓米地位協定)改定国民行動」のキム・パンテ事務局長は、「U−2はエンジンが切れても滑空できる機種。また、操縦士が高度の訓練を受けていれば機を民間地域以外の場所まで誘導し、民間人の被害を最小限に抑えることができたはずだが、最善を尽くしたかどうかは疑問だ」と述べた。

 また、民族和解自主統一協議会も27日、事件報告書を発表し、被害を最小限に抑えるための最善の努力をしたかどうか疑問、という見解を明らかにした。

 U−2偵察機は55年、旧ソ連の防空システムに対抗するために米国のロッキード社が極秘裏に開発した戦略偵察機。

 最高速度マッハ0.7、最高上昇高度24〜27キロで、昼夜、天候などに影響されることなく、持続的な偵察が可能で映像、電子情報の収集などを行っている。

 南に配備されているU−2の主任務は北に対するスパイ偵察で、朝鮮中央通信によると昨年11月28日と12月28日にそれぞれ、北側の領空を侵犯し偵察を行っている。

[朝鮮新報 2003.1.28]