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生活衛生の徹底を呼びかけ−SARS対策を朝鮮国家衛生検閲院長に聞く

 【平壌発=文聖姫記者】中国、シンガポール、カナダなど各国で猛威をふるっている重症急性呼吸器症候群(SARS)。既報のように朝鮮では現在、SARSの国内への侵入を防ぐ事業と衛生防疫事業を積極的に行っている。この問題と関連し、保健省で指揮をとっている国家衛生検閲院のチェ・ヨンジュン院長に話を聞いた。

 現在、朝鮮でSARSは発生していないが、中国各地で発生しているため国内に入ってこないようにすることを基本に活動している。

 国家的に中央指揮部を設置するとともに道、市、郡レベルでも指揮部を設置している。

 SARSを防ぐためにはまず、この病気の症状がどのようなものなのかという常識的なことから知らせなければならない。そのための宣伝活動を活発に行っている。私を含む専門家がテレビに出演し解説などを行っているし、労働新聞や民主朝鮮などの紙面を通じて対策についての資料を提供している。

 実質的には生活衛生を守るよう強調している。とくに手をきれいに洗うようにしている。SARSのウィルスは、手に付着すると約70時間生き延びるという。感染者が使ったハンカチで鼻をかむと、そこからも感染するという。

 国境の駅や港、空港では衛生検疫所を設置し、入国する外国人や発生地域に出張した人に対する検疫事業を徹底的に行っている。SARSの潜伏期間は2〜7日、長くても10日という。だから海外出張者に対しては、10日間隔離している。万一その間に高熱や症状が表れた場合には、病院で隔離するようにしている。

[朝鮮新報 2003.4.28]