事実上の圧力、一種の制裁−「万景峰92」号問題に関する朝鮮海運委員会代弁人談話 |
こんにち、わが朝鮮を孤立、圧殺させようとする米国の対朝鮮戦略に追従する日本当局の反朝鮮策動が日増しにいっそう悪らつになっている。 日本当局は最近、在日同胞の祖国往来を保障する人道的使命を帯びたわが国の貨客船「万景峰92」号の日本入港に人為的な難関を作り出して、人道主義の航路を阻むいま一つのきわめて挑発的な策動を働いた。 「万景峰92」号の日本航路を中断させようとする日本当局の反朝鮮策動は米国と南朝鮮、米国と日本の「首脳会談」なるところで、「核問題」を力で解決することについてうんぬんしたのを契機にいっそう狂乱的に繰り広げられている。 日本当局はさる5月27日、内閣府で海上保安庁、国土交通省をはじめ関係省庁対策会議なるものを開いて、「万景峰92」号の入港時と停泊時、出港時に全面的に監視して検査、規制することについて論議したし、これに基づいて数多くの海上保安庁の船舶と1800人の警察、100人の船内検査人員を動員するなど、殺伐とした雰囲気を作り出すことで「万景峰92」号の入港を難しくさせた。 「万景峰92」号については、朝・日両国の赤十字団体間の合意に基づいて在日同胞の帰国と祖国往来を保障する人道的任務を遂行してきたし、朝・日両国人民間の友好、親善を強化するうえで貢献してきた。 「万景峰92」号が運ぶ貨物も日本の法律に基づいて合法的に承認されて日本の税関検査を通った輸出物資や人道支援物資であって、これにはいかなる小さな疑惑もありえない。 「万景峰92」号が運航を開始した時から一度として国際法と日本の法を違反したことがないので、わが朝鮮を敵対的に扱っている日本の関係当局も一度も問題視したことがなかった。 こうした事実は、日本当局が「万景峰92」号に無理やり被せようとしている「不正送金船」「スパイ工作船」「核・ミサイル部品運搬船」「拉致・麻薬密輸船」という帽子がまったくのでたらめなねつ造であり、道理に合わない幼稚で低劣な謀略劇であることを確証している。 日本当局は「万景峰92」号の入港規制を法制化できなくなると「設備検査」なるものを持ち出してきたが、これもまた、話にならない謀略である。 「万景峰92」号は近代的な貨客船として運航を始めて以来、こんにちまで10年間1度もいかなる事故もなく正常運航を成功裏に行ってきた。 今回、日本当局がこの問題を急に持ち出した裏には、何としても言いがかりをつけて現行法では阻めない「万景峰92」号の運航を規制しようとする陰険な下心が潜んでいる。 日本当局が「万景峰92」号に対して繰り広げている挑発的で差別的な行為は、日ごとに高まる朝鮮の対外的権威を傷つけ、その影響力を弱めようとする卑劣な謀略策動であり、朝鮮の尊厳高い海外公民団体である在日本朝鮮人総聯合会(朝鮮総聯)と在日同胞に対する許しがたいいま一つの政治的弾圧行為である。 わが人民は今、日本当局が米国と共謀、結託して「万景峰92」号の運航に人為的な難関を作り出す策動を悪らつに繰り広げていることに対し、こみ上げる民族的怒りを禁じえずにおり、朝鮮の自主権を侵害し、わが人民の民族的自尊心を害する重大な敵対行為として厳しく断罪、糾弾している。 今回、日本当局は米帝の対朝鮮圧殺政策実現のためならば人道主義の理念もためらうことなく踏みにじり、国際慣例も無視する反人倫的で非道徳的な日本の姿を世界の前にいかんなく示した。 日本当局は、不当な妨害策動によって「万景峰92」号の日本運航にブレーキをかけ、在日同胞の祖国訪問の道を遮断したことは事実上、われわれに対する圧力であり、一種の制裁である。 日本当局は、もし「万景峰92」号の運航を難しくしている不当な妨害策動が米国とその追従勢力のいう朝鮮に対する「制裁」の始まりとなる場合、重大な結果が招かれることについて深く考えるべきである。 日本当局がわれわれの警告を無視して「万景峰92」号の運航を阻む不当な行為を続ければ、われわれもそれに対応した措置を取らざるをえなくなり、それから生ずるすべての結果に全責任を負うことになるだろう。 日本当局は、朝・日平壌宣言の基本精神を尊重し、それを履行しようとする誠実な立場に立って米国の対朝鮮圧殺政策に相づちを打つ時代錯誤の反朝鮮敵視政策を大胆に転換すべきであり、「万景峰92」号に対するあらゆる謀略宣伝を中止し、人為的な障害を除去することにより、順調な船の運航がなされるようにすべきである。(朝鮮通信) [朝鮮新報 2003.6.14] |