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浮島丸事件平壌討論会共同声明

 歴史的な6.15共同宣言の旗じるしのもと、自主統一のための民族共助の機運が日増しに高まっている中、日本の過去の清算を要求する北、南、海外の団体代表、研究者、被害者および遺族らは、平壌で浮島丸事件の真相究明のための討論会を行なった。

 今から58年前の1945年8月24日、亡国の悲しみをもって日本に強制的に連れて行かれ、過酷な奴隷労働を強要されながら九死に一生を得て、光復の喜びを抱きながら帰国の船に乗った数千人の罪のないわが人民がいっぺんに異国の海に水葬され、非業の死を強要された身震いのする浮島丸事件が発生した。

 日本当局がこの大虐殺の真相を覆い隠そうとあらゆる卑劣な手段を尽くしても歴史の真相は決して隠すことはできない。

 日本に無残に蹂躙された民族の尊厳と名誉を回復するための長い闘争の中で、また、わが人民に対する日本の過去の罪の真相を明かすための長期の地道な努力により、浮島丸事件の真相は日を増すごとに赤裸々に明らかにされている。

 浮島丸事件はあくまでもわが民族の抹殺を目的とした日本の悪らつで根深い民族排他主義と犯罪的な侵略政策の産物であり、国際法上大量虐殺罪に該当する重大な人権蹂躙犯罪だ。

 今まで調査、確証されたすべての資料は、日本が第2次世界大戦で敗北した直後、自らの侵略戦争遂行のため日本に強制連行した数千人の罪なきわが人民を浮島丸に乗せた後、故意に船を爆破、沈没させる野蛮な蛮行を敢行したことを満天下に告発している。

 歴史は、日本のように他国の人民を数百万人も拉致、連行し、奴隷のように酷使しても気が収まらず自らの犯罪を隠ぺいして、敗戦の気晴らしのため数千人も海に放り込んで殺す殺人鬼を知ることができないでいる。

 にもかかわらず日本当局は、浮島丸事件から半世紀がとっくに過ぎた今日までも、この大虐殺の全貌を調査、公開していないし、その責任を一貫して回避しようとしている。

 われわれは、数千人の罪なきわが人民を無残に虐殺しておきながら、良心の呵責を少しも感じないで、事実のわい曲と責任回避に必死になっている日本の破廉恥で卑劣な行為に民族的憤怒と嫌悪感を禁じ得ない。

 われわれは、日本が犯した浮島丸事件をわが民族に対する耐えがたい冒とく行為、最も残忍で野蛮な殺人行為として痛烈に断罪糾弾しながら、民族の団結の力でこの事件の真相を究明し、日本政府に謝罪、補償をさせるため、最後まで闘う確固たる意志を込めて次のように声明する。

 1、われわれは互いに緊密に連帯して団結し、ひとつになった力で浮島丸事件の真相を徹底的に究明し、これを全世界にひとつひとつ公開するためすべての努力を果たすだろう。

 数千人の罪なきわが人民をいっぺんに残酷に虐殺した日本の罪は埋めておくことも、容認することもできない。

 われわれは、わが民族特有の頑強な意志と忍耐力、知恵を発揮し、また、すべての可能性を動員し、事件の真相を必ず解明する。

 2、われわれは日本政府が浮島丸事件を含め、過去日本がわが民族に行なったすべての反人倫犯罪に対し、わが民族に謝罪し、補償するまで絶対に闘争を中断しないだろう。

 日本が行なったすべての過去の罪の真相を究明し、徹底的に清算することは、5000年の悠久な歴史と燦爛たる文化を持ったわが民族の尊厳と名誉を守り、犠牲になった被害者の怨恨を晴らす重大な民族史的課題だ。

 われわれは民族と歴史の前に担った崇高な使命感をさらに深く自覚し、日本が敢行した重大人権蹂躙犯罪事件の真相を明かすための正義の闘争を力強く行うことによって、わが民族の期待に必ず応えるであろう。

 北側 朝鮮・日本軍慰安婦および強制連行被害者補償対策委員会 日本の朝鮮占領被害調査委員会

 南側 浮島丸爆沈真相究明会 日本占領下強制動員被害などに関する真相究明特別法制定推進委員会

 海外側 朝鮮人強制連行真相調査団

2003年9月29日 平壌

[朝鮮新報 2003.10.2]