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〈改革の現場で〉 大安重機械の40代支配人

同企業所では重工業部門の各種設備を生産している

 南浦市大安区域にある大安重機械連合企業所の支配人キム・ドクフンさんは42歳。昨年11月に赴任してきた。前支配人が60代だったので約20歳も若返る世代交代になった。

 「従業員が1万余人、8つの傘下工場をかかえている連合企業所なので困難も多い」

 昨年の経済管理システムの改善により、労働者の労働意欲は向上し、生産は従来に比べ130%の水準で達成している。

 しかし目標に掲げた工業総生産額には達していないという。計画の数値が従来より上がったためだ。電力事情がネックになり、工場がフル稼動できなかった時期があった。

 それでも国家納付計画は達成した。企業所の収益は国に対する納付と労働者の生活に優先的に充てることが求められている。総生産額が目標に達すれば、何の問題もなく儲け分の一部を国家に納め、従業員にも生活費を保障できるが、このような状況では、内部でやりくりをするしかない。企業経営の徹底した合理化が不可欠だ。40代の若い支配人は巨大企業所の中で、そのためのプロジェクトを率先して推し進めている。

 同企業所では、発電設備や重工業部門の各種設備を生産している。金属工場、化学工場、鉱山、製鉄所などが発注する大型設備だ。

 現在は総生産の70%がタービン、発電機をはじめ発電設備と関連したものだ。従来は50%だった。

 今年の計画は合計22万2500キロワット能力の発電設備生産。大規模水力発電所建設が全国で活発に行われていることと関連している。朝鮮では、火力発電所は従来のものを補修、修理する一方、水力発電所は中小規模だけでなく大規模な発電所を建設する方針が打ち出されている。各地の建設現場には軍部隊が投入され、電力事情改善のための積極的な対策が推し進められている。

 キムさんは、この先、同企業所で生産された設備で電力生産が軌道に乗り、同企業所ではさらに高いレベルの生産計画を遂行できると自信に満ちていた。

 「最近、経済のアキレス腱とも言える電力、石炭、金属、鉄道運輸部門の指標がアップしている。例えば金属は1.5倍。この水準でこれら産業が活性化されれば、現在困難な状況にある全国の工場、企業所もおおいに潤うだろう」【平壌発=金志永記者】

[朝鮮新報 2003.11.8]