貴重な同胞女性史出版 |
「続・古鐵一代記」刊行の姜福心さん 山口県防府市に住む姜福心さん(78)は、新春に「続・古鐵一代記」(朝鮮語版)を出版し、ホッと一息いれたところ。前作「古鐵一代記」では、朝鮮で生まれ、渡日後無一文の状態から事業家をめざした成功への道のりを描いた。 「続編」では塩田の浜子、炭鉱の石炭掘り、農業、飴つくり、土木工事、飯場をへて、スクラップ業やパチンコ店の経営で財を成すまでの艱難辛苦と辛抱の日々が克明に描かれている。それらは記録するには余りにも苦痛を感じる内容であったため、あえて前作では省略されていたもの。 姜さんは後書きでこう書いている。「貧しい家に生まれたため、女であるため、国なき民であるため、また、学問がないために受けた数々の苦しみは本当につらいものだった。そうしたことからも逃げ出さず、辛抱し続けたからこそ、今の私がある」と。在日同胞女性史として貴重な一冊。 [朝鮮新報 2003.1.8] |