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「古墳壁画の出現とその展開」−東京で新春シンポ

 「古墳壁画の出現とその展開」と題する明治カルチェ・ヴィヴァン新春シンポジウムVが、11日、東京都中央区の浜離宮朝日ホールで開かれ、300余人が参加した。

 同シンポは大塚初重・明治大学名誉教授の司会のもとに、全浩天・在日本朝鮮歴史考古学協会会長、網干善教・関西大学名誉教授、西谷正・九州大学名誉教授が演壇に立ち、シンポとパネルディスカッションを行った。大塚氏は「日本列島の古代文化は、東アジア全域から眺める視点が要請される」と述べた。

 また、30年前に発見され、日本の古代史ブームを呼び覚ました高松塚壁画古墳の発掘調査を担当した網干さんは高松塚古墳壁画やキトラ古墳壁画は、古代中国の影響が濃厚だと指摘した。全氏はその見解に反論し、当時の日本の古代文化や風俗には高句麗文化の大きな足跡があり、高松塚やキトラの古墳壁画にそれらが明確に表現されていると指摘。西谷氏も高句麗文化が北部九州や東北の装飾古墳に色濃い影響を及ぼしたと主張した。

[朝鮮新報 2003.1.16]