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くらしの周辺−検討と団結

 ここが永田町かー。黒塗りにスモーク張りのアンテナ付公用車がずらり。日本の権力の中心部である匂いがぷんぷんした。

 先日、「朝鮮学校卒業生に受験資格を認めさせる青商会、朝青、留学同要請団」の一員として文科省に行った。同省庁舎で担当課長に会い、要請書を手渡した。要請団の一人が、インターナショナルスクールに限り大学入試資格を与えることになったことについて質問。返ってきた答えは「総合規制改革会議の答申」の説明と、それに沿った具体的な形の検討中ということだ。突っ込んだ質問をしても、前述のオウム返し。実に官僚的な対応に、お粗末さをぬぐいきれなかった。

 翌日夕方、「中教審分科会で大学入学資格、朝鮮学校除外」のニュースが流れた。瞬間、「だまされた!」との思いが脳裏を巡った。昨日、分科会の意見を聞くとは言っていたが、方針の了承までなされるとは。やはり昨日の時点で決まっていたのか! 何ともいえない怒りが込み上げてきた。文科省は、今回もれた学校については引き続き「検討課題」としている。

 「検討」とは、「問題になる事柄についていろいろな面からよく調べ、それで(が)良いかどうかを考えること」と辞書に記されているが、まさに逃げ言葉ではない、実現に向けた真の「検討」をしてもらいたい。

 このような事態に接して、われわれの成すべき事は何だろう? 子供が朝鮮学校に通っている、いない、組織が好き、嫌いを問わず、同胞たちが力を合わせて問題解決に向けて闘うべきではないだろうか。子供たちの未来、在日の未来のために。(鄭哲巌、団体職員)

[朝鮮新報 2003.3.24]