CDアルバム「北と南のアリラン伝説」について |
このほどキング・インターナショナル社からCDアルバム「北と南のアリラン伝説〜アリランのルーツを訪ねて」が発売された。朝鮮全土に分布している本調アリランをはじめ各地のアリランを、一枚のCDにできないかという企画を長年あたためてきた私にとって、このCDの誕生はとりわけうれしいものだった。 共和国のアリランは50年代から日本の新世界レコード社との提携によってレコード化されていたが、南のアリランを入手する手立てはなかった。それが、3年前初めてソウルを訪問して、いろいろなアリランを入手することができた。特に幻の名画といわれる羅雲奎のアリランを入手した時は本当に手が震えるほど興奮した。 今回のCDアルバムで意図したことは、昨年共和国で、大マスゲームと芸術公演、「アリランフェスティバル」が行われて、南ではワールドカップの時のアリラン大合唱など、民族の関心もいつになく高まっている中で、アリランに関心のある多くのファンと共に、アリランの源流について考えてみようということだ。 次に南北分断国家が成立して55年。アリランはそれぞれの体制の下で、どう歌われてきたかということを、共和国の人民俳優、功勲俳優、南の人間文化財たちの名唱から感じてほしいと思う。いずれにしても、アリランについての由来や伝説がたくさんあり、人々が日常生活の中でアリランに親しんでいるが、アリランが今後もわが民族の平和的統一に向けての一助になれば幸いである。 在日同胞にとってアリランは「民族」や「故郷」と同義語であり、オモニ(母)のような豊穣なイメージを持つ。 朝鮮全土のアリランとその歴史が凝縮されたこのアルバムを是非聴いてもらいたいと思う。(李負J、コリアアーツセンター所長) CD「アリラン伝説」 1.(本調)アリラン<南> 唱―李春姫(人間文化財) 問い合わせ先:潟Lングインターナショナル 〒112―0013 東京都文京区音羽1―2―3 TEL 03・3945・2114(担当、宮山) [朝鮮新報 2003.4.7] |