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音楽で通い合う心

ピアノ教室講師 藤本幸さん

 「平壌はとても風景がきれい。一番魅力を感じるのはなんと言っても朝鮮の人たち」

 92年から9回にわたり訪朝し、「4月の春・親善芸術祭」に参加してきた藤本幸さん(36)。今年も芸術祭に参加する。96、97年の訪朝時にはディプロマを受賞した。

 神戸生まれで6歳からクラシックピアノを始め、相愛大学音楽学部器楽学科ピアノ専攻を卒業。現在は幼児から高齢者まで対象とするピアノ教室を開き、個人指導のかたわら、声楽・器楽などの伴奏も多く手がけている。

 「昔から母が朝鮮の歌を覚え、歌っていたのをよく記憶しています。『ネナラ(わが祖国)』なんかが代表的です。母の影響と勧めで92年に初めて訪朝しました。9回の訪朝で平壌はほとんど回りました。実は私の母も6回平壌を訪問しているんです」

 藤本さんの母は、芸術祭に参加する娘の姿を毎回ビデオに納めては、「また来年も」と笑顔で話すという。

 日朝関係がよくなればという一心で、芸術祭に参加してきた藤本さんは、「いろんな人たちとの触れ合いのなかで、日本で聞く情報とは本当に違うんだなあと感じた。ピアノをやっている仲間で話すと、同じ感覚なのでとても共通するものがあったりして。自分から歩み寄って触れ合うことが重要です」とほほ笑む。

 今年10回目となる訪朝で、「機会があれば、若い人たちと仕事や恋愛の話などもしてみたいですね」

[朝鮮新報 2003.4.16]