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隣国の文化にふれてほしい−李慶子さんの話

 既報のように、昨年の在日同胞詩人李芳世氏の三越左千夫少年詩賞特別賞受賞に続いて李慶子さんが、日本児童文学者協会新人賞を受賞した。

 李さんは創作民話の作家でもあり、作品「テウギのとんち話」(99年文部省検定済)は日本の小学校の国語教科書にも採用されている。民話の旺盛な創作活動の傍ら近年、児童文学の作品にも打ち込んでおり、一昨年には「はなぐつ」を書き下ろした。

 今度の受賞作「バイバイ。」と「はなぐつ」は、60年代に北陸で少女時代を過ごした作者自身の等身大の成長物語を投影している。在日コリアンとしての苦悩や葛藤を抱えながら、元気に生きていく姿がみずみずしい。17日の受賞のあいさつの中でも李さんは自らの創作の原点について「未来を生きる子供たち、コリアのこと、在日コリアンのことを知ってもらいたい。そして、理解を深めてもらいたい。日本の子供たちが自然に隣国の文化を身近に感じてくれれば、作者としてこんなにうれしいことはない」と語った。

[朝鮮新報 2003.5.20]