歴史の謎に迫る |
「古代日本の渡来勢力」を刊行した 宋潤奎さん このほど「古代日本の渡来勢力」(街と暮らし社)を著した宋潤奎さん(67)。7年前まで朝鮮新報社の美術部長として、新報や出版物のデザインやイラストを担当していた。 若い頃から古代史に興味を引かれ、暇をみつけては日本の中の朝鮮文化の足跡を訪ねるのが好きだった。 「戦争中の少年時代、疎開先の国民学校で受けた心の傷は今でも残っている。歴史の時間に先生が、日本列島を弓矢に例えて射る的先は大昔から日本を襲うような形をした朝鮮半島だと得意気に語ったのだ。朝鮮を植民地にしたことを正当化しようとする、この理不尽な主張は私にとってこれ以上の屈辱はなかった。だからどうしても、朝・日間の歴史の真実を突き止めたいと思っていた」と当時を振り返った。 本書は東北、関東、近畿を中心に古代の朝・日関係史のナゾを追う。 [朝鮮新報 2003.5.28] |