人間愛に満ちた哲学貫く |
西新井病院創立50年を迎えた 金萬有さん 東京都東部地域の基幹病院である西新井病院が創立50年を迎え、5月29日、盛大な記念式典と祝賀宴が都内のホテルで行われた。 昨夏、米寿を迎えた医療法人社団成和会理事長である西新井病院金萬有院長が元気な姿で登壇し、病院の激動の半世紀を振り返った。金院長は当時、深刻な結核対策のために地域住民の「ぜひ病院を」の強い声に押されて開院したエピソードに触れ、3大方針@朝・日親善A民主的医療B社会福祉をモットーに掲げ、地域に根ざした医療を開花させたと誇らかに語った。 また、今春、院長の長年の夢であった介護老人保健施設「むくげのいえ」もオープン。「永遠に高貴でありたいという高齢者の熱い思いをこめて」院長自身が命名した秘話も明らかにされた。 会場には約700人の多彩な人々がお祝いにかけつけた。鴨下一郎・衆院議員は祝辞の中で「日朝友好に尽力、地域医療に骨身を削って来られた金院長の功績は計り知れない。今のこういう時勢だからこそ、金院長のかけがえのない人間愛に満ちた哲学と実践に学びたい」と述べた。 また、東京女子医大病院東間紘院長も「深海を行く魚は自らが光らねば、前に進むことはできない。金院長の半生は自らを激しく燃焼させ、病院を照らし、地域を照らし続けた歳月だった」と異国の過酷な状況の中で、「無」から「有」を創造したエネルギッシュで、情熱と献身に満ちた歩みを称えた。 [朝鮮新報 2003.6.4] |