大阪で第8回「ウリキョレ女性展」開催 |
25〜27日、京都市上京区の同志社大学今出川キャンパスで第8回「ウリキョレ女性展〜ひたすら平和を願って〜」が開催され、大阪府の同胞女性たち32人の作品が展示された。作品は、絵画、貼り絵、書芸、古布のタペストリー、陶芸、生け花、ステンドグラス、パッチワーク、刺繍など65点。女性展はこれまで大阪で開かれてきたが、今年初めて京都で開かれたもの。
25日、同校、尹東柱詩碑前で開かれたオープニングセレモニーには、同志社大学校友会コリアクラブの朴世用理事、声楽家で関西歌曲研究会会員の金桂仙さん、日本基督教団東神戸教会牧師の川上盾さん、女優の新屋英子さんほか、同志社大学・野本信也理事長、元韓国外国語大学校教授の朴菖煕さんも駆けつけ、女性展の開催を祝った。 歴史小説「許浚」の訳者としても知られる朴さんは、日帝植民地統治下での自身の経験を語り、国語の抹殺、創氏改名を強いた日本帝国主義を非難し、生涯をハングルとともにした尹東柱について「母国語がどのような意味を持つのかということを先生の生涯によって知らされた。これからもこの問題について深く考えていきたい」などと話した。
96年の初回から毎年欠かさず開かれている女性展には今年、「歴史、民族、文化を感じさせるものが多い」と、共同代表の黄河春さんは話す。 会場入り口に飾られた廉命任さんの3作品「明日」「38度線」「分断をこえて」は、解放のよろこびと希望、分断の悲しみ、北と南の元「従軍慰安婦」の再会を表している。また、「われらは一つ」(韓静資)、「明るい光」(金日晸)などのハングル書芸作品やパッチム・ポ(夫吉子)は統一への願いと民族の伝統文化の継承を、籐のオブジェ(田紝順)、古布のコート(李聖姫)、クリスタル・クレイクラフト(金静姫)などは同胞女性たちの多様な趣向と才能を感じさせた。 黄さんは「昨年の9.17以降、日本では意図的で一方的な『拉致報道』ばかりが繰り返されてきたが、この作品展が少しでも在日同胞に対する理解を深め、平和を語り、南北の統一を語るきっかけになれば良いと思う」と話していた。 出品者の年齢は19歳から88歳までと幅広い。日々の暮らしに追われ、趣味を楽しむ余裕のなかった在日1世と、日本で生まれ育った2世、3世、4世たちの多様な作品が一堂に会した作品展そのものが、世代や政治的立場を越えてひとつになろうとする「すばらしい作品」のような気がしてならなかった。 会場を訪れた人たちは「忙しい中で仕事もして、子育てもして、こうして作品を毎年出すのは本当にえらい」「出品者たちの作品が年々上達しているのがよくわかる。今後もこうした活動をつづけていくのが大切」などと話していた。(金潤順記者) [朝鮮新報 2003.6.30] |