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社会の病理と向き合う

小児科医 崔明順さん

 慶応義塾大学病院の小児科医として多忙な生活を送る。「忙し過ぎて、独身生活から抜け出せません。こんなはずではなかったのですが…」。

 出身地は会津若松。福島初中級学校中級部を途中まで出た。「母が看護師だったので、自然に医学の面に関心を持ったような気がします。小児科医を志したのは、子供の成長を見守りたいと思ったから」。

 甥、姪が10人いて、小児科医としては「研究の対象として示唆を受けたり、教えられることも多い」と言う。東京朝高に通う姪2人と同居中だが、「勤務が不規則なため、姪が御飯を作ってくれる時もあります。どっちが面倒をみているのか分からないと母には言われています」とにっこり。

 専門医の立場から、子供への虐待を見つけたりすることもある。病だけでなく、社会の病理と向き合う日々である。

[朝鮮新報 2003.7.29]