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「誇らしい『北』の人びと」

反戦平和運動に関わる在米同胞青年 陸永彬さん

 この夏、初めて平壌を訪れた。10日間の滞在期間中、平壌市内をはじめ、妙香山、信川博物館などを見学。

 4歳の頃、家族とともに南朝鮮から米国に渡り、その後は「南にも行けず、北は想像すらできなかった」と語る。

 大学生だった頃、米国内の少数民族の問題に関わるようになり、コリアの分断と済州島4.3事件、光州事件などの虐殺と民衆弾圧の歴史に触れた。祖国に関心を寄せるようになったのはその頃から。

 97年、渡米後はじめて南朝鮮を訪問。そしてこの夏、北も訪問。「アフガニスタンやイラクへの戦争を準備しているとき、米国では次は北だという動きがあった。反戦、平和運動をする仲間たちと語るとき、実際行ったことのない北について語るのは非常に困難。どこそこの本にはこう書いてあったと他人に説明するより、直接行って、自分の目で見て感じたかった」と訪問の動機を話す。

 北に行く前までは、困難な状況に置かれた北の人たちに同情して「かわいそう」と哀れむ気持ちが多かった。でも、「実際行ってみると、思いのほか人々の表情が明るく、自力で困難を乗り越えようとする姿勢に胸を打たれた」。

 そして、「米国や中国など大国の顔色をうかがわないなんて、ヨーロッパの金持ち国家にもできないことを、小さな国がしている」ことに感心し、「同じ民族として誇らしい」とも思ったという。知らないことはまだたくさんある。「今後も足を運んでみたい」と話していた。

[朝鮮新報 2003.9.16]