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「戦争体験」身近な問題に

劇作家 栗木英章さん

 「身近なところで『戦争』というものを感じて欲しかった」と語るのは劇作家の栗木英章さん。

 先日、名古屋で行われた愛知県民の手による平和を願う演劇の会の第20回公演「ほうせん花−朝鮮女子勤労挺身隊」の脚本を手がけた。作品は、朝鮮女子勤労挺身隊問題を取り巻く家族3代それぞれの想いと心の葛藤を軸に展開された。

 「演劇を通じてこの問題をたくさんの人に知ってもらいたかった。そして、世代を越えて『戦争体験』を身近な問題としてとらえ、それを受け継いでいくことの大切さを考えて欲しかった」と話した。

 2日間にわたり3回上演された舞台を約2000人が観劇。「多くの人の犠牲によって築かれた戦後の平和が、再び脅かされている現実に危惧の念を抱く」作家の想いに、観客は鳴り止まない拍手で応えていた。

[朝鮮新報 2003.9.17]