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大邱ユニバーシアード〉 「ひとつの民族を実感」

 【大邱発=李松鶴記者】「ワー!」。「コリア」がアナウンスされた瞬間、スタジアムは大歓声に包まれた。「アリラン」の歌が流れるなか、統一旗を先頭に北と南の選手らが手に手を取って入場した。観衆は総立ちで選手らを迎えた。

南のメディアの注目を独占した北側応援団

 南の市民は、「南北の選手が手を取り合っている姿は本当に素晴らしい」「南北はひとつの民族だということをあらためて実感した」と話しながら、惜しみない拍手を送っていた。

 北の応援団も「われらはひとつ」を歌いながら雰囲気を盛り上げていた。

 北の応援団は、開幕式に先立ち行われた歓迎式で公演を、男子バレーボール競技では派手な応援を繰り広げ、南のメディアの注目を独占していた。

 バレーボール競技の時は南のサポーターと呼吸を合わせ応援し、大邱体育館を「統一マダン」に変えた。歓迎式ではわが民族同士力を合わせ統一を成し遂げようとアピールした。

統一を尺度に

 開幕式では、世界各国の選手らが統一旗を手にしながら入場する姿が見られた。血、言葉、文化がひとつである朝鮮民族は引き裂かれてはならないし、統一を成し遂げなければならないというメッセージが込められていたのだろう。

 外国の選手までもが統一を願っているのに、南の当局はあいも変わらず統一の機運に水を差している。開幕式にやって来た在日同胞(137人)に感想を聞こうとしたが、「北と総聯の人は会えないことになっている」と(平壌から南に入った本社記者団は、北の扱いになっている)、取材を阻んだ。北側と総聯の同胞が会うことは、統一の雰囲気を盛り上げるのに、よい方向で作用することはあっても、悪く作用することはないだろう。

 6.15共同宣言を掲げて統一を成し遂げようとするのは、民族の願いである。これからはすべてのことが、統一という尺度で判断されるべきだということを実感した。

[朝鮮新報 2003.8.23]