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全国大会同時出場期待される大阪朝高サッカー部、ラグビー部

 年末年始にかけて行われる全国高校サッカー、ラグビー選手権の都道府県予選が各地で始まる。今年の新人戦で優勝、春の総体で善戦するなど選手権予選で期待がかかる大阪朝高のサッカー部金正海、ラグビー部金信男の両監督に抱負などを聞いた。(聞き手=千貴裕記者)

チーム戦術軸に春の雪辱果たす

サッカー部の今年の成績

 新人戦(優勝)

1月12日○3−0今宮
1月19日○3−0清風南海
1月26日○3−1生野
2月9日○6−0布施
2月11日○3−0阪南大付属
2月16日○5−1関大一
2月22日○2−1東海大仰星
2月23日○2−1金光大阪

 ピョンファ杯サッカーフェスティバル(優勝)

3月25日○0−0多々良(PK勝ち)
3月25日○5−0広島沼田
3月26日○2−1大工業
3月26日○3−0広島皆実

 関西プリンスリーグ(5位)

4月12日●0−1滝川第2
4月13日○4−0一条
4月20日○2−1海南
4月27日●0−3水口
7月13日○3−2ヴィッセル神戸
7月20日○3−0久御山
7月21日●0−1ガンバ大阪
8月18日●1−3京都パープルサンガ

 大阪府総体=インターハイ予選(ベスト8)

4月○3−0明星
5月11日○4−0香里丘
5月18日●1−3阿武野

 函館ミレカップサッカーフェスティバル(優勝)

7月29日○2−0函館有斗
7月29日○5−1函館陵北
7月30日○7−1北海道朝高
7月30日○2−1室蘭大谷

 東北ウジョン杯サッカーフェスティバル(優勝)

8月1日○2−1東北学院
8月1日○4−0茨城朝高
8月2日○2−1新屋

 奈良・万葉フェステイバル

8月8日○2−1高取
8月8日○5−0水橋
8月9日○1−0那覇西
8月9日●1−2五条
8月10日△1−1築陽

 練習試合

4月1日○3−0東福岡
5月24日△1−1大阪商業大学
5月31日●0−3阪南大学
6月1日●0−4桃山大学
6月5日○1−0大阪商業大学
6月7日○3−2大阪産業大学
6月14日○2−1阪南大学
6月22日○4−0北陽
6月28日●1−3大阪体育大学
8月6日○4−0熱田
8月26日○7−1関西創価
8月27日○1−0国見
9月13日●0−2東邦
9月14日△1−1桃山

 これまでの主な成績

 01年、03年新人戦優勝、99年大阪府総体優勝、00年大阪府秋季大会(全国選手権予選)優勝(*対外試合のみ)

 今年は、府の新人戦、総体(インターハイ予選)、秋季大会(選手権予選)での優勝を目標に掲げた。新人戦では優勝したが、総体はベスト8止まりだった。春の大会を振り返るといろいろ分析できるが、選手たちの意識と自立性が低かった。チームワークもよくなかった。総じて大阪朝高としてのサッカーができなかった。

 今年は初めて、日本ユース選手権大会地区予選の関西プリンスリーグに出場し、いい経験を積むことができた。リーグ戦だっただけに毎回、関西の強豪チームと対戦した。その過程で選手たちが緊張感をもって試合に臨めたことは精神的にプラスになったと思う。毎年、総体予選が終わると選手権予選まで日程があくが、プリンスリーグに参加することによって7〜8月まで緊張感を持続させることができた。われわれコーチ陣も学ぶ点が多かった。

 8月にはプリンスリーグの決勝トーナメントがあったので夏に特別な強化合宿を組むことはしなかったが、大阪に残り選手個々人の精神面での強化を計った。両サイドハーフも修正した。チームとしての完成度は現時点で70%くらいだが、10月下旬の初戦までには間に合わせたい。あとは選手層を厚くすることだ。選手権予選自体が長丁場なので、レギュラー陣、リザーブすべての選手が同レベルで試合をこなせるようにする。常に個人ではなくチーム戦術を優先させることを強調していきたい。「攻撃的なサッカー」というチームスタイルに変わりはないが、今年はディフェンスを強化した。オフェンスとのバランスがとれたディフェンスをやっていきたい。

 春に比べ、3年生たちに落ち着きがでてきた。残念なことは1年生の中で飛びぬけた選手がいないこと。

 大会のカギは、ディフェンシブなサッカーをしてくる相手陣営をどう崩し得点に結びつけるかだろう。個性と創造性が求められる。常に試合の流れと空気を読み取れるよう選手個々人が「ピッチ上で感じる」ことを心がけている。あとは選手たちの精神力が結果を出してくれると信じている。試合のキーマンは3年生たちだが、試合の流れが悪くなった時に2年生が力を発揮するだろう。主将の朴世訓を中心にピッチに立つ全員がリーダーという強い気持ちを持ってたたかっていきたい。

 決勝まで全部で5試合ある。過密日程の中ですべてベストの試合をすることはできないが、ポイントは、いかに悪い試合をどう乗り越えるかだろう。

 勝負は9月末から。後悔をしない完全燃焼の試合をすること。きっちり仕上げ、春の雪辱を果たしたい。(サッカー部金正海監督)

今年こそ悲願達成を

ラグビー部の今年の成績

新人戦(優勝)

1月26日○29−5上宮太子
2月2日○36−0高津
2月9日○53−3関西創価

総体(準優勝)

4月27日○91−0千里
5月11日○58−7淀川工業
5月18日●19−21関西創価

練習試合

1月11日○15−7朝明
2月23日△19−19近大附属
3月9日○17−0浪速
3月14日○43−0津山
3月21日●21−24天理
3月29日○69−5汎愛
4月6日○34−5同志社
4月13日●0−7御所工業
4月20日○24−5立命館宇治
5月3日○54−0岡谷工業
5月25日○26−22大工大
6月1日○34−7啓光学園
6月14日○14−0都島工業
6月14日○24−5貞光工業
6月21日●7−25伏見工業
7月12日○21−0熊野
7月26日○29−0布施工業
8月6日○19−7西陵商業
8月10日○19−14東海大翔洋
8月11日○37−26養正(ソウル)
8月13日○12−7熊本西
9月14日●14−29佐賀工業
9月15日○22−14東福岡

 これまでの主な成績

 00年、03年新人戦優勝、94年大阪総体優勝、98年、99年、02年新人戦準優勝、98年、99年、02年、03年大阪府総体準優勝、98年、99年、02年大阪府秋季大会(全国選手権予選)準優勝(*対外試合のみ掲載)

 昨年11月の選手権府大会決勝に敗れた翌日から、24人の部員で新チームを結成した。そのメンバーで今年の新人戦に優勝、大阪総体(春季)大会でも準優勝した。春季大会は僅差で敗れたが、もともとチャレンジャーのチームであるわれわれが、優勝しなければならないという使命感から守りの試合をしてしまった。春シーズンは、一定の技術とモチベーションを持ってたたかってはきたが、それ以上の発展をもたらすことができなかった。

 秋の本番に向け、チームのテーマを「自信・誠意・勝利」と定めた。自信を持ってプレーし、ラグビー部父母会、同胞らの期待に応え、勝利し全国大会に出場することだ。

 夏は菅平で1、2次の合宿を行ったが、主にディフェンスの強化に力を注いだ。試合数を減らし、試合での選手たちの集中力を高めた。また個々人の精神力と体力の増強を図るための練習に取り組んできた。選手たちにはとりわけ意識、意欲、自信を持つことを常に強調してきた。

 夏の合宿、秋の九州遠征を経て、チームは順調に出来上がってきている。この何年間はフォワード中心のチームだったが、今年のチームはフォワード・バックス一体型のチーム。どの展開からでも点数をとれるチームにつくりあげた。日本代表でオーストラリア遠征にも参加した主将の趙顕徳を中心に3年生11人と1、2年生のコミュニケーションが良くとれている。とくに、ラグビーに対する姿勢と人格的な面で主将が成長したのは大きなプラス。

 全国大会出場に向けた勝負は10月と見ている。最近のラグビーは後半の逆転勝ちも多いので、最後まで体力と集中力を切らさないチームに仕上げていく。あとは登録メンバー25人の選手層を厚くすることだ。大阪大会の準決勝、決勝となると集中力を切らしたチームが負ける。自分たちのラクビーをいかにできるかが勝負のポイントとなるだろう。

 まず、28日の2回戦を全力で勝つ。フォワードを全面にだしながらスタンドオフ、フルバックのゲームプランが明確になる試合をしていく。

 今年は悲願の全国大会出場を果たすチャンスと思っている。そのためにはこの激戦区で目の前の敵を倒すこと、そして選手個々人が己に勝つことだ。「ライバルは敵にあらず、自分自身にあること」を肝に命じて挑みたい。

 昨年決勝を経験したメンバーが5人いる。経験のみならず絶えず努力を重ねてきた。

 私自身経験も積み、3回目となった昨年の決勝の時には手ごたえをつかむことができた。決勝までにチームをピークに持っていき、100%の自信と信念を持って決勝を迎えたい。(ラグビー部金信男監督)

[朝鮮新報 2003.9.25]