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〈第1回 KYC CUP OVER30中央サッカー大会〉 30代以上の愛好家集う

 「第1回KYC CUP OVER30中央サッカー大会」(在日本朝鮮人蹴球協会、在日本朝鮮青年商工会共催)が12、13の両日にかけて長野県の菅平高原で開催された。関東、東海を中心とした各地域から10チームがエントリーし、選手、関係者合わせ約250人が参加し熱戦を繰り広げた。家族連れの参加者も多く、夕食パーティーでは各チーム同士親睦を深め合った。

新たなネットワーク

 今大会は、30代以上のサッカー愛好家たちの交流と親睦、同胞社会、とくには後進たちのサッカー活性化に寄与することを目的としたもの。

 昨年、40代以上の選手を対象とした「第1回アボジシニア中央サッカー大会」(在日本朝鮮人蹴球協会主催)が開催されたのをきっかけに、30代の求めに応じて実現。これで、学生、20代、30代、シニアと、年代ごとに途切れることなく同胞サッカー大会が行われることになる。

 実行委員長をつとめた金致萬さん(42、大阪府青商会会長・青商会中央副会長)は開会式のあいさつで、「青商会にも『サッカー大会』という新たなネットワークの場が設けられることになった。勝敗を競うだけでなく、交流と情報交換を行い、同胞社会、とくには後進のサッカー発展のための意義ある2日間になれば」と語った。

「中間世代呼ぶ機会」

第1回優勝の栄誉をかけて行われた決勝戦

 参加チームは台東青商会サッカーチーム、東京第9アボジサッカーチーム、神奈川朝高OB OVER30、西東京青商会サッカーチーム、千葉サッカークラブ、北関東連合(茨城、群馬、新潟)、長野メアリ、静岡One Coreaサッカー、大阪第4アボジサッカーチーム、愛知KORYOの10チーム。

 開催地となった長野も大会を機に「長野メアリ」を結成。長野県青商会の李日東会長(42)は、「OVER30のサッカーチームの結成は、朝青を卒業した中間世代を呼び込むいい機会になると思う。今後もがんばって継続させて行きたい」と話す。

 初日は3ブロックに分かれグループリーグ予選が、2日目は順位別トーナメントが行われた。

 決勝に進んだのは、北関東連合と西東京青商会サッカーチーム。接戦を戦い抜いてきた両チームは、横殴りの雨の中、互いに一歩も引けをとらぬ気迫を見せ、0−0で延長戦へ。結局、北関東が西東京をPK戦の末3−0で下し、優勝カップを手にした。

 茨城県青商会の李忠烈会長(34)は、「北関東連合チームを組んだのをきっかけに、今後はその勢いと力を茨城朝鮮初中高級学校の支援活動など地域活性化に生かしていきたい」と抱負を述べた。

 初日の夜には宿舎近くの菅平サンホテルで夕食パーティーが開かれた。バイキング形式の食事とビールで心地好い疲れを癒す参加者たち。壇上では、姜宗官さん(37、青商会常任幹事)の司会で各チームの紹介や、Jリーグで活躍する李漢宰、安英学選手らのビデオレターが上映された。

 「サッカーは若い世代で集まれる最大公約数のメニュー。第1回ということで不安もあったが、これからも、この大会が子どもたちの未来のためにアボジたちが汗を流す場になることを願っている」と、青商会中央の具本憲会長。大会は40代以上のシニア大会と共に今後も継続して開催していく。(金雪滋記者)

△大会結果

 @北関東連合A西東京青商会サッカーチームB神奈川朝高OB OVER30、東京第9アボジサッカーチーム(3位決定戦は豪雨のため中止)

[朝鮮新報 2003.10.17]