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大阪朝高ラグビー部、京都朝高サッカー部「全国」に向け順調な仕上がり

 今年度の高校サッカー、ラグビー界の日本一を決める第82回全国高校サッカー選手権大会(30日開会式、国立)と第83回高校ラグビー大会(27日開会式、花園)がいよいよ開幕する。今年の大会には大阪朝高ラグビー部と京都朝高サッカー部がともに初出場する。府大会決勝から1カ月半。合宿などを通じて、大会に向け順調な仕上がりを見せている両チームは、全国の同胞らの熱い期待を背に全国大会に臨む。(まとめ、大阪=千貴裕、京都=羅基哲記者)

「チャレンジャー精神」貫く

「無から有を作り出してきた」大阪朝高ラグビー部。まずは初戦突破だ

 大阪朝高ラグビー部は昨年11月に新チームを構成してから1年間掲げてきたテーマは、日本の高校のリーダー的存在になること。つまり日本一になることだ。今回大阪のハードルを乗り越えたことで目標に一歩近づいた。

 1回戦の対戦相手は富山県代表の砺波高校。相手のスタイルに関係なく、夏以降に確認した「絶対走り負けしない。15人が一体となってどの展開からも点数を取れるラグビーを披露する」(金信男監督)。

 フォワード(以下FW)の重量は、おそらく全国大会に出場するチームのなかでは中より下だろう。体重が軽いチームが大型FWのチームと対戦する上で基本は走り負けないこと。そして当たり負けないことだ。FWを全面的に前に押し出しながらサイドに回すラグビーをしたい。ディフェンス(DF)面では執拗(しつよう)なマークと1対1のDFを強化し、足元へのタックルで食い止めたい。

 2回にわたって強化、事前合宿を行ったが、1回目はスタミナ強化を、2回目は戦術を確認した。金監督は「イメージ通りにできたし、チームのムードも明るい。3年生たちが一日でも長く一緒に試合したいとの思いでチームを引っ張っており、下級生たちも同じ気持ちだ」という。

 「今、すべての力を28日に向けて結集させ、よい緊張感を持ちながら120%の力を発揮できるチームに仕上げている。1戦必勝の気持ちだ」(金監督)。勝てば2回戦でAシード校の正智深谷(春の全国選抜優勝校)とぶつかるが、2回戦でAシード校と対戦できることは、朝高にとってはチャンスだ。「実力も実績も相手が数段上だが、難しいことは考えず全力で挑むだけ。全力を尽くせば道は開けるはずだ。われわれもここ数年間、激戦区の大阪で全国大会優勝校などと戦ってきた。勝たない限りベスト8もベスト4もない」。

 各地からたくさんのメッセージが同校に届いた。「この温かい声援に応えるには1つでも多く勝つことだ。そのためにも試合では先取点をとりたい。チャレンジャー精神を忘れず、正々堂々と戦いぬく」(金監督)。

「自信持ち試合に臨む」

 京都朝高サッカー部は、13日から全国トップレベルのチームとの強化練習試合を実施し、関東にも遠征した。埼玉代表の武南高校との初戦に備え、関東のサッカーを少しでも肌で感じるためだ。

 選手たちは「全国トップレベルのスピード」「しっかりつなぐ関東のサッカー」を体験。とくに、日本ユース代表やJリーグ契約済み選手が多数いるチームとの試合では、技量を高めるとともに精神的にも大きく成長し、「初の全国大会に臨む自信も持てるようになった」(金栄周監督)という。

 肉体的、精神的にもピークに達している選手たちは現在、地元京都で合宿を行い、全国大会に向けた最終調整に入っている。

 晴れの初舞台を目前に、「まずは一勝」と意気込む選手たち。インターハイ、選手権にはこれまで各地の朝高が出場したが、白星はまだない。

 金監督も、「最高のスタジアムで、『まずは一勝を』という同胞、学父母、OBたちの期待に応えたい。どこまで通用するかわからないが、上を見上げず、まずは、初戦をどうにかしてでも突破したい」と目を輝かせている。

 一行は29日に東京入りし、30日の開会式(12時10分〜、国立競技場)に参加。2日に武南高校と対戦(12時10分〜、埼玉スタジアム2002)する。勝てば次の試合は、翌日12時10分から、さいたま市駒場スタジアムで行われる。

 なお初戦には、京都から600人規模の応援団が駆けつける。各地の同胞たちもバスをチャーターして応援に加わる予定だ。

[朝鮮新報 2003.12.25]