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〈投稿〉 自然災害で思うこと

 今年は大型台風や地震が相次ぎ、不安な毎日を過ごしている。観測史上では、台風の本土上陸が一番遅かった日が11月30日というから、まだまだ安心していられない。

 45年前、名古屋の南部地域を襲った「伊勢湾台風」(1959年9月26日)を体験した人にとってはなおさらのことだろうと思う。

 先日、当時この地域で支部委員長をされていた顧問が事務所を訪ねてきて、「伊勢湾台風」についていろいろと語ってくださった。

 最大風速45.7メートル、1時間の降雨量が40〜60ミリの雨が断続的に降り続いた結果、堤防が決壊し、名古屋市南部全域を濁流の渦に巻き込んだ。貯水池の大木が流れ出し、多くの家屋を破壊し、3298人の命を奪った。そのうち90人の同胞が含まれていることになおさら心が痛んだ。

 その時にかろうじて命拾いした顧問は、そのおかげで今日に至るまで、愛族愛国運動に自らの人生を捧げてこられたことを感慨深く話してくださった。

 今日に至っては、阪神大震災をはじめ日本各地で大きな災害があった時には、必ず同胞の温かい援助が届いている。心温まる話である。

 備えあれば憂いなしと言うが、用心していても忘れた頃にやってくるのが自然災害だという。日本各地の同胞が気を抜かず、常日頃から自然災害に対し警戒し、被害を最小限に食い止めてくれることを願うばかりだ。

 今日まで自然災害で尊い命を失った同胞の方々のごめい福をお祈りします。(鄭洙永、愛知県南支部)

[朝鮮新報 2004.10.20]