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地域同胞の権利守り 日本各界と活発な交流、総連京都の取り組み

 総連京都府本部傘下の各機関、団体は、府下日本各界との交流をさらに発展させる一方、権利獲得に向けて、自治体への要請活動を積極的に行っている。同胞の生活と権利を守りながら、地域社会に溶け込み、日本各界の支持を得ることで、共生社会の構築に大きく貢献している。以下、主な活動内容を紹介する。

無年金者に救済措置

京都市議会議長に京都第1初級の運動場保障を求める要望書を提出する総連京都の代表ら

 地域同胞の生活と権利を守る活動の中で、総連京都府本部は、民団、在日外国人「障害者」の年金訴訟を支える会などと協力し、無年金状態に置かれた同胞高齢者、障害者問題の解決に向け支援要請に努めてきた。

 3者は2003年9月30日、「在日外国人無年金高齢者及び障害者に対する救済措置を求める請願書」を京都府議会に提出。議会は10月10日に可決した。

 これを受けて3者は、救済措置実施に向けた要綱作成にあたって府と折衝を行い、今年7月27日には府保健福祉部の代表らと約2時間にわたって交渉。

 さらに、8月19日に京丹後市、9月7日に宮津市、10月26日に京都市に緊急要望書を提出し、給付金制度の実施や給付要件の緩和などを求めた。

 3者の要望の基本内容は、府、市からの支給額を国民年金(障害基礎年金・老齢福祉年金)に見合うように設定することと、支給制度の周知に努めることなどだ。

 10月18日から支給の受付が始まった(2005年3月末まで)が、市の職員が申請方法などについての説明のため、総連京都府本部にかけつけた。

 同本部の琴基都・副委員長兼国際部長と姜世淳・同胞生活部長によると、在日同胞無年金高齢者、障害者たちの裁判などの闘いを支援し、政府が解決に取り組むよう運動を進めていくという。また、高速道路建設で使用が憂慮されている京都朝鮮第1初級学校の体育施設問題の解決にも取り組んでいく。

社会人リーグに加盟

 在日本朝鮮人京都府体育協会は、スポーツの大衆化と朝鮮学校におけるサッカー、バスケットボール、ラグビー、卓球、柔道などのレベル向上に力を入れている。

 競技別にチームを設け、地域の社会人リーグに参加。また、各支部や朝青などのチームも民団や未組織の同胞まで網羅し、活発に試合や練習に励んでいる。

 とくにサッカーは、京都朝高サッカー部が昨年度の第82回全国高校サッカー選手権大会に京都府代表として出場。11月28日には第6回親善杯が開催されるなど、盛り上がりを見せている。

 「京都朝・日親善サッカーフェスティバル」として開催されている親善杯には、小学生から50、60歳のシニアチームまで参加し、日本の学校や社会人チームと交流を深めた。

 これまで各自が個別に大会などに参加していた柔道も、来年に協会を設立する予定だ。日本の学校や地域の社会人チームなどと交流を深めながら、選手の育成、実力向上などに力を入れていくという。

 京都体協の金基錫理事長は「それぞれの体育団、チームが連携を強化しながら社会人リーグでも活躍し、次の世代にバトンタッチしていくことが大事だ」と語る。

多彩な交流行事

 女性同盟は、各朝鮮学校のバザーや地域社会の行事などに積極的に売店を出店。日朝友好促進京都婦人会議をはじめとした日本市民、団体との交流に力を入れている。

 同本部が長年に渡って交流を深めてきた婦人会議は昨年30周年を迎え、主催する「朝鮮文化をたずねる会」の歴史探訪ツアーは50回を数えた。

 11月6日には、16回目となる「04日朝友好京都おんなたちの集い」を開催し、「04ピースライン訪朝団」の報告を聞き、焼肉パーティーなどで親ぼくを深めた。

 朝青の活動も活発だ。同府本部が民団などと共催した「平壌宣言2周年 10.31京都のつどい」や、朝青右京支部が5月30日に開催した「MORE FESTA 2004」は大盛況だった。

 各機関、団体の職員たちは「共存、共生を目指して、地域の日本人と常に交流していかなければならない」と語りながら、今後も取り組みを強化していくという。

[朝鮮新報 2004.12.14]