「司法試験法第４条第１項第４号の規定により司法試験第一次試験を免除される者に関する規則」の一部を改正する省令が８月１６日に公布され、同日施行された。この改正により、従来の規則では司法試験第１次試験を免除されなかった人でも、司法試験委員会における個別の資格審査により学校教育法に定める大学（短大を除く）を卒業した者と同等以上の学力があると認められた場合、１次試験が免除される。

　これにともない、学校教育法上の「大学」でないことを理由に１次試験免除対象から排除されてきた朝鮮大学校出身者にも、１次試験が免除される。

　これまでの司法試験法第４条では、１次試験が免除されるのを「学校教育法に定める大学において学士の学位を得るのに必要な一般教養科目の学習を終わった者」と定めていたため、朝大生は免除されない差別を受けてきた。そのため、同大法律学科学生は、日本の大学の法学部通信課程に２年以上通い必要な単位を取得するか、日本の大学院研究科を受験しその合格証書をもって１次試験を免除されてきた。

　朝大側では、「（日本の）大学を卒業した者と同等の学力がある」と認められている同大生のみ１次試験免除対象からはずすのは合理性に反するとして、昨年７月１５日に司法試験管理委員会（当時）に要望書を提出していた。

　在日本朝鮮人人権協会も２月２０日に司法試験委員会に要望書を提出し、朝大生を免除対象とするよう求めていた。

［朝鮮新報 2004.9.11］