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〈第2回6者会談〉 「不満残る合意内容」

 【平壌発=金志永記者】今会談の焦点は、核問題解決のための一歩を踏み出せるかどうかにあった。朝鮮は、今会談で核問題の平和的解決のため、一括妥結方式に沿った同時行動の第1段階措置として「核凍結対補償」を提案したが、米国はこれに肯定的な反応を示さなかった。その結果、実質的な合意を見ることができず、2月28日の閉幕会議で議長声明を発表するにとどまった。

 ホスト国の中国が発表した声明は、参加国が「朝鮮半島の非核化」と「平和的共存」に対する意志を表明し、核問題と関連する関心事について各国が「調整し措置をとることで合意」したことを明らかにした。

 また、6月末までに北京で第3回6者会談を開催することで原則的に合意、その準備のための実務グループを作ることにした。

 米国は今会談で、朝鮮側が一貫して否定してきた「濃縮ウラニウム計画」説を既成事実化し、これを含む「完全に検証可能で不可逆的な核放棄」を主張した。また、朝鮮側の「凍結対補償」提案に対する明確な対案を提示しなかったことで、朝米間での同時行動の合意に障害をもたらした。

 会談終了後に記者会見した朝鮮側代表の金桂官外務次官は、「米国の姿勢と立場は、核問題を対話と協議を通じて解決しようというものではない」と指摘。「先核放棄」の主張に固執する米国を非難した。

 また、発表された議長声明については、6カ国が合意したものでこれを尊重する立場を明らかにしながらも、内容については「不満だ」と評価した。一方、次回の会談に関して金次官は、米国が「敵視政策を放棄することなく遅延策だけとるのなら展望は明るくない」と付け加えた。

[朝鮮新報 2004.3.3]