沙里院市に民俗通りを建設 |
黄海北道沙里院市の中心部にある湖の周辺道路約500メートル区間に民俗通りが建設されている。クネ(朝鮮式ブランコ)や朝鮮相撲などができる民俗体育娯楽場、民族の歴史的な生活風習を刻んだ壁画などを建設し、もともとあった道歴史博物館、キョンアム旅館などは全面改修されている。 民俗村は古都・開城市にオープンしているが、民俗通りが建設されるのは初めてのことだ。昨年春、建設に着工し、今年10月頃には骨格ができあがる予定だ。 最近、旧正月を盛大に祝う国家的措置が取られるなど、民族性が強調されている中で建設されている民俗通りは、メディアも注目し数多く取り上げられてきた。 民俗通りの特徴は、民族の色彩を色濃く反映、すべての建物が朝鮮式に作られていることだ。 通りにマッチしたサービス これまでに唯一、民俗通り食堂が完成。118席ある2階建ての同食堂は、昨年12月末から営業を開始した。
ヤッパプ、冷麺、チヂミ、ソンピョンなどの民族料理、黄海北道特産のフンス酒、キョンアム焼酎などをメニューに入れ、ウェイトレスたちは常時、チマ・チョゴリを着用して奉仕している。料理がおいしくサービスも良いと好評。このうわさが広がり、オープン後は連日多くの客でにぎわっている。 シン・グアンスン支配人(39)はさらに、民俗通りの風景にマッチした運営構想を持っているという。「暖かい季節になったら、2階の野外スペースで焼肉ができるようにし、1階のフロアーでは結婚式もできるようにしたい。新婚夫婦は風景の良い所を回り記念撮影するが、その際に自動車ではなく馬車に乗って民俗通りでの記念撮影ができるようなサービスを考えている」。 また、支店として喫茶店など8つの簡易飲食店を出す予定で現在、同食堂の両脇に建設中だ。 次は市内の補修工事を 民俗通りの建設は、沙里院公共補修事業所と都市建設事業所が担っている。数百人の建設者が投入され、建設を急いでいる。 両事業所は2年前、沙里院市の中心道路をアスファルトできれいに舗装し、周辺の住宅、建物を補修する大々的な工事を行った。民俗通りが完成され次第、中心道路と交わる道路、周辺建物の補修工事も行っていくという。 朝鮮は90年代後半の「苦難の行軍」と呼ばれる経済的試練を乗り越え、最近は各地で生活環境を一新する工事が活発に行われている。現実的にはまだ経済的にゆとりがあるとは言えない状況だけに、建物を全面解体し新築するのではなく、補修と並行して工事を進めているのが特徴と言える。 道内での建設を指導している黄海北道人民委員会の部署には、全国各地の建設関係者が工事の経験を学びに来るという。また同委員会役員も平壌などに行って新たな計画のヒントを得ているという。役員は、「他の地域に遅れないよう、われわれも建設を急いで立派な都市にしていきたい」と話していた。(姜イルク記者) [朝鮮新報 2004.3.12] |