朝鮮人民軍板門店代表部代弁人、一方的なJSAからの米軍撤退で「秩序と安全が破壊」 |
南朝鮮合同参謀本部が4月13日、これまで米軍が担当、遂行してきた板門店共同警備区域での警備任務を南朝鮮軍が引き受け、非武装地帯内の最後の米軍哨所であるオリョンゲ哨所まで南朝鮮軍が受け持つということを公式に発表したことについて、朝鮮人民軍板門店代表部スポークスマンは4月25日、次のような談話を発表した。 戦後50余年間、朝鮮停戦協定とその後の合意によって板門店共同警備区域の安全は朝鮮人民軍側と米軍側が保障してきた。ところが、米軍側は突然、停戦協定と双方の合意を無視し、板門店共同警備区域と非武装地帯から米軍を完全に撤退させ、そこに協定調印の当事者でもなく、「連合国軍」側のメンバーでもない南朝鮮軍を配備すると言った。 米国が事実上、自国によって生じた朝鮮半島での核問題にかこつけてわれわれにあらゆる不当な圧力を加える一方、南朝鮮に近代的な武力装備を大々的に搬入し、われわれに反対する戦争演習を次々と繰り広げている時に、板門店共同警備区域と非武装地帯から幾人もいない自国の兵力まで撤退させようとするのは、われわれに対する米国の先制攻撃準備が最終段階で行われていることを示している。 協定調印の相手とは何の協議もなく米国側が今回取ることになる一方的な措置の重大さは、幾人かの米軍を共同警備区域と非武装地帯から撤退させるところにあるのではなく、これを通じて米国側が停戦協定調印の一方としての地位を放棄するところにある。 これにより、双方間の最後の連係手段である電話ルートと連絡軍官接触まで断ち切られ、双方会談のための安全が保たれなくなった。 米国側の一方的な措置によって板門店共同警備区域の秩序と安全が破壊され、この区域での双方の接触と通信連係が断ち切られる場合、朝鮮で停戦維持に及ぼす深刻な影響とそれから招かれる情勢の悪化は重大なものになるであろう。 われわれは、わが方だけが停戦協定と双方の合意に拘束されて自分のなすべきことができなくなるような事態になってはならないと考えるようになったし、従ってわれわれ自身の安全を守るためなら、いかなる措置も断固取らざるを得なくなった。(朝鮮通信) [朝鮮新報 2004.5.7] |