〈6者会談実務グループ会議−作業部会に対する朝鮮の立場〉 米は信頼性のある行動を |
内外の世論は今回の実務グループ会議の議題に焦点をしぼり、会議がその目的を円滑に達成して核問題の解決において突破口が開かれるよう期待している。
朝鮮半島の核問題を平和的に解決しようとするのはわれわれの原則的な立場であり、それは国際社会の要求でもある。わが共和国の最終目標は朝鮮半島の非核化を実現することである。これについては、すでにさまざまな契機を通じて重ねて明白にされた。朝鮮半島が非核化されるためには、わが国に対する核の脅威が除去されるべきである。このようになってこそ朝鮮半島で核戦争の危険が解消され、強固な平和保障の決定的条件がもたらされる。 対話を通じた問題の平和的解決を追求するわれわれの基本立場には変わりがない。こうしたことからわが共和国は、忍耐力と伸縮性を引き続き発揮しており、6者会談のプロセスに肯定的に参加している。 わが共和国が核抑止力を備える理由は、米国の先制攻撃を抑制するところにある。言い換えれば、わが共和国が核抑止力を固めるのは米国の核の脅威が増大したことにその根本原因がある。南朝鮮とその周辺におびただしい核兵器と運搬手段を前進配備している米国が公然とわが共和国を核攻撃の対象と宣布し、核の恐喝を強めながら先制打撃を企んでいるのは公認の事実である。このような危険きわまりない状況で、わが国はその対応策を講じざるをえない。結局、米国がわが共和国をして核抑止力を備えるようにしたのである。 朝鮮人民はイラクのような悲劇的運命を望んでおらず、また絶対に許さない。 わが共和国の核抑止力はわれわれを脅かさない他の国を狙っていない。わが共和国の核抑止力は、米国の対朝鮮核先制攻撃を防ぎ、国の自主権と社会主義、平和と安全を頼もしく守るための自衛的な正当防衛手段であり、強力な保証である。 もし、米国が冷徹な思考と現実的な立場に戻って対朝鮮敵視政策の放棄を示す実際の措置を取るなら、わが共和国もそれに対応した革新的かつ信頼性のある措置を取るというのは疑う余地もない。わが共和国は忍耐力と雅量、伸縮性をもって6者会談のプロセスを関係側と引き続き共同で推し進めて進展させ、核問題の究極的な平和的解決に寄与するであろう。 問題は米国にある。言い換えれば、今後6者会談と核問題の解決において成果が得られるかどうかは米国の態度いかんに全的にかかっている。現在、6者会談と核問題解決に対する米国の態度は、従来の枠から少しも脱していない。彼らは旧態依然として「先核放棄」と「完全かつ検証可能で、不可逆的な核廃棄」論理に固執している。このような思考観点と態度で6者会談と核問題の解決に臨むなら、時間だけが過ぎて何も期待できない。われわれが努力するだけでは6者会談が進展せず、結実が得られないというのは自明かつ単純な道理である。米国が真に対話と外交的な方法によって問題を解決しようとするなら、大胆に態度を変えて信頼性のある実践行動を取るべきである。こうすることが核問題解決の近道である。 米国が引き続き現在の立場と態度を崩さないなら、今後、どんなことが起こるかわからない。 米国はこのことを銘記し、時間を浪費して引き延ばさない方がよかろう。(10日付労働新聞論評)(朝鮮通信) [朝鮮新報 2004.5.13] |