第2回北南将官級軍事会談、雪岳山で開催 |
北南間で軍事対話が引き続き行われている。 5月20日、金剛山で第1回北南将官級軍事会談が開催されたのに続き、第2回会談が3日、南側地域の雪岳山で開催された。会談は、「歴史的な6.15北南共同宣言の履行を軍事的に保障するため」(朝鮮中央通信)だと位置づけられている。 6.15共同宣言発表後、政治、経済などの分野で進展してきた北南関係は、軍事分野にも及ぼうとしている。とくに、半世紀以上にわたって対峙してきた軍の当局者の会談が継続されていることは画期的なことだと言える。 克服すべき問題に見解一致 5月20日、金剛山で行われた第1回会談で北側は、対決と不信の根源となっている前線一帯での宣伝活動を南が中止することを強調し、南と米国が行っている合同軍事訓練、迎撃ミサイルシステムを備えたイージス艦の朝鮮東海常時実戦配備を中止することなどを求めた。 一方南側は、西海海上での武力衝突を防止する方案などを提示した。 結果、双方は、「前線一帯での宣伝を中止してその手段を除去し、西海海上で衝突を防止することが朝鮮半島の軍事的緊張を緩和するうえで差し迫った問題として提起されているという点で見解を同じくした」(朝鮮中央通信)。そしてこれを次回の会談で引き続き討議することにし、第2回会談開催を合意した。 会談定例化に高まる期待
北南将官級軍事会談の開催は、5月4日から7日まで平壌で開かれた第14回北南閣僚級会談で合意された。 北南の高位級の軍事当局者が接触するのは、2000年9月、済州道で行われた国防長官会談以来だ。 ここには、北の金鎰武l民武力部長と南の趙成台国防長官が参加し、朝鮮半島の緊張緩和と平和保障に向けた双方軍部の意志が反映された共同宣言文を発表した。また、陸路開通問題と関連する北南軍事実務委員会を設けることにした。 それ以後の約4年間に、20余回の軍事実務会談、接触が行われ、数件の軍事保障合意書を採択、発効させ、東西海地区に北南管理区域を設けた。そして半世紀以上持続してきた分裂の障壁を崩し、北南鉄道、道路連結作業を推し進めてきた。 しかし北南関係が進展する現在も双方軍部の間には、任意の瞬間に重大な軍事的衝突が発生しかねない問題など、協議して解決すべきさまざまな問題がある。 これら実務会談、接触では解決できない問題が、継続して開催されている北南将官級軍事会談で話し合われている。 第1回の将官級会談でホストである北側は、南側代表団を快く迎え入れるため会談の会場と南側代表団が通る道路の整備など、周到に準備したと伝えられている。また会談で双方は、真摯かつ積極的に臨み、会談の雰囲気自体も良かったとされている。 軍事面でも新たな交流が始まる中で将官級軍事会談は、閣僚級会談、経済協力推進委員会につづいて定例化されるとの期待も高まっている。(姜イルク記者) [朝鮮新報 2004.6.3] |