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「ウラン密売」説は事実無根、朝鮮中央通信論評

 5月29日発朝鮮中央通信は、米国が「6フッ化ウラン密売」説を持ち出していることと関連し、論評を発表、事実無根のねつ造だと非難した。全文は次のとおり。

 米紙、ニューヨーク・タイムズ23日付は、「北朝鮮が2001年初に核兵器生産の主原料となるウランをリビアに販売した」だの、「最近、国際原子力機関(IAEA)が、そのウランが北朝鮮から提供されたという確固たる証拠を発見した」だの、何だのと荒唐な報道をした。

 われわれとリビアの間には、濃縮ウラン分野でいかなる取引もない。これが現実である。

 にもかかわらず、米国が「6フッ化ウラン密売」説を持ち出しているのは事実無根のねつ造品で、われわれに「核物質拡散者」のレッテルを張りつけようとする卑劣な政治的謀略劇であり、われわれの国際的イメージを傷つけ、核問題に関連して日増しに高まっている世界的な非難と糾弾から免れようとする愚かな企図に過ぎない。

 米国が第2回6者会談と6者会談実務グループ会議(作業部会)で、「検証可能で後戻りできない完全な核放棄」による「先核放棄」の主張と共に「濃縮ウラン計画」説を持ち出して排撃されたというのは周知の事実である。

 ここから危機を感じた米国が、われわれを是が非でも「核犯人」に仕立てて「濃縮ウラン計画」説に信ぴょう性を付与するために、今回「6フッ化ウラン密売」説を持ち出したというのは疑う余地もない。

 偽りと欺まんの名手として世界に悪名をはせている米国が、下手人のIAEAまで押し立てて「濃縮ウラン計画」説の認定をわれわれに強迫するための新たな陰謀をめぐらしているのは、到底許されない。

 存在もしない「濃縮ウラン計画」説を世界に流した揚げ句、今や「6フッ化ウラン密売」という醜悪な陰謀をめぐらしてわれわれに危害を加えようとする米国の行為は、彼らの対朝鮮敵視政策が今、極度に達していることを良く示している。

 米国が現在、「6フッ化ウラン密売」説を執ように流している理由の一つは、次回の6者会談で再び「濃縮ウラン計画」説を持ち出し、その認定を強要して会談に人為的な難関をつくり出そうとする陰険な下心とも関連する。

 米国が「6フッ化ウラン密売」だの、何だのとしながら国際的圧力を通じてわれわれを武装解除させて制圧しようと策動しているが、それは愚かな妄想である。

 われわれは、誰が何と言おうと先軍の旗じるしをいっそう高く掲げて自衛的国防力を全面的に強化していくであろう。(朝鮮通信)

[朝鮮新報 2004.6.4]