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スリナルの恒例行事民族シルム競技、各地の強豪80人が熱戦

 【平壌発=文・李相英、写真・文光善記者】22日、朝鮮の3大民俗祝日のひとつであるスリナル(端午、旧暦5月5日)を迎え、平壌は祝日を楽しく過ごす多くの市民でにぎわった。

大歓声のなか熱戦を繰り広げる選手ら

 大城山の南門前の広場や牡丹峰ふもとの凱旋門広場では、芸術サークル員の公演が行われ、寺洞公園では女性らが民族遊戯娯楽競技、民族料理品評会を行っていた。また、平壌大劇場前の広場では平壌市内の中学校、小学校の生徒たちが縄跳びやこま回しなどさまざまな遊びを楽しんだ。

 中でも目を引いたのは、牡丹峰民族シルム(朝鮮相撲)競技場で行われた第2回「大黄牛賞」全国勤労者のテレビ民族シルム競技の決勝戦だった。

 競技は20日から22日まで行われ、全国の各道(市)から選抜された80人が一般と60歳以上(「60青春シルム」)に分かれて熱戦を繰り広げた。

900キロ超の牛が授与され喜ぶ優勝者

 優勝者には体重905キロの3歳の大黄牛とともに、賞状、金の牛鈴が授与される。朝鮮では昔からスリナルに相撲を行い、優勝者には一番大きい牛が賞として与えられてきた。

 朝鮮民族の伝統的な風習だが、近年とくに民族性の固守が強調され、それが国家政策に反映されるなか、2年前から全国シルム競技大会が開催された。今回も決勝戦は朝鮮中央テレビで実況中継された。

 大会には、第1回大会で非凡な技能を発揮した平安北道のリ・ジョンチョル選手(47)や学生時代に金日成主席から表彰され、70歳になった今も「現役」として活躍するキム・グアンオク選手など、人民に広く知られている多くの名手が出場。大きな注目を浴びた。

 決勝戦が行われた会場には多くの市民が集まり、チャンゴやケンガリなどの民族楽器をたたきながら応援し、熱気に包まれた。

 予選を勝ち抜いた一般の16人と60歳以上の4人が決勝トーナメントの舞台に上がり、地域と職場の名誉と威信をかけて熾烈な戦いを繰り広げた。

 選手らは、サッパ(日本相撲で言うふんどし)をがっちりとつかみながら多彩な技を披露し、中には、小柄な選手が100キロをゆうに超える選手を宙につり上げたり、すぐに決着がついたと思いきや逆襲があったりで、おおいに盛り上がった。

 手に汗握る競技の結果、平壌市サーカス劇場労働者のリ・グァンモ選手(28)が一般で、咸鏡南道のムン・テウン選手(60)が60歳以上で優勝し、栄誉と賞品を手にした。

 一方、競技で高い忍耐力と闘志を発揮した平安北道のリ・ジョンチョル選手、黄海南道のパク・クァンイル選手、カン・ヘンボク選手に闘志賞、多彩な技を駆使した平安北道のキム・ヨン選手、咸鏡南道のリ・ヨンジン選手に技術賞が授与された。

[朝鮮新報 2004.6.26]