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金剛山で北南教育者統一大会、統一時代の教育実現へ一歩

 【平壌発=文光善、李相英記者】「6.15共同宣言実践のための北南教育者統一大会」が19日金剛山で行われた。北側からは朝鮮教育文化職業同盟(教職同)の代表426人、南側からは「韓国教員団体総連合会(韓国教総)」と「全国教職員労働組合(全教組)」の代表450人が参加した。昨年7月に「全教組」の代表団が4泊5日の日程で平壌を訪問したことはあったが、北南の教育界を代表する団体のメンバーが集まり統一大会を開くのは、分断後初めてのこと。歴史的な初会合の場に集まった北と南の代表たちは、互いの連帯と協力を密にしていくことを誓い合い、次世代の教育を担う教育者として統一時代の教育の実現に向けた決意を新たにした。

和解と統一志向する教育を

好評だった平壌の子どもたちの公演

 「国家の興亡と民族の将来」に重い責任を担っている(キム・ヨンド教職同委員長)教育者たちが集まっただけあり、会場では北と南の教育制度の違いに始まり、教育者として互いが抱える悩みやこれからの教育のあるべき姿を真剣に語りあう参加者らが大勢いた。

 慶尚南道「教総」のキム・ギュウォン会長は、「南と北の教育関係者が一堂に会し、本当に感無量だ」と話し、「これから交流が進み、南と北の教育者や子どもたちが互いに行き来し実地体験できれば」と希望を語った。

息を合わせて民族遊戯に興じる北南の教育者たち

 北南教師の集いだけに、北の学生たちの歓迎公演はひときわ大きな注目を浴びた。公演が始まると南の代表の視線は舞台に釘付けになり、その眼差しはまるで自分の教え子を温かく見守っているようだった。

 蔚山市サムジョン初等学校の教師であるチョ・サンジェさんは、「北には才能あふれる子どもたちが多い」と驚きながら、「6.15以後、冷戦時代の反共教育は鳴りを潜め、南北の和解と統一を志向するなかで、わたしたち南の教育者の間でも北に対する同族意識が高まっている」と話した。「子どもたちには南と北が互いに反目しあう教育ではなく、互いに助け合い民族の統一を成し遂げる大切さを教えていきたい」とチェさんは熱く語った。

 「次世代の発展に責任を負うわれわれ教育者が、戦争の脅威のない国を子どもたちに与えるために統一運動で大きな役割を果たしていかなければと思う」と、平壌市インフン中学校で歴史を教えているキム・ソンフィさん(35)は語った。

南当局の反民族的行為に怒る

北南の教育者が一堂に会し、初めて行われた統一大会

 一方で、故金日成主席の10周忌に際した民間追悼団の平壌行きを阻んだ南朝鮮当局の行為が北南の交流および協力事業に暗い影を落とすなか、今回の教育者大会の場でも南当局に対する批判が相次いだ。

 南のある関係者は、「今回の問題は完全に政府の責任。時代に逆行する愚行と非難されても仕方のない行為だ」と話していた。

 クムソン学園のパク・リョンギル副園長は、「今回、南の教育者たちと出会い、子どもたちの明るい未来を願う同じ朝鮮民族の教育者としての熱い気持ちを感じることができた」と感想を語りながらも、以降の北南教育関係者の交流については、「互いの交流と協力がいっそう強まることを望むが、それは今後の南当局の態度いかんにかかっている」と厳しい口調で話した。

[朝鮮新報 2004.7.27]