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祖国統一研究院が白書、米軍「削減」は欺まん

 祖国統一研究院は7月31日、米国が行っている南朝鮮占領米帝侵略軍「削減」の欺まん的正体を歴史的に明らかにし、その侵略的本質を知らせる白書を発表した。

 白書は、米国が45年9月8日、南朝鮮に軍事的占領の第1歩を踏み入れた時から今まで数回にわたって「削減」を行ったが、南朝鮮占領米軍武力が大幅に削減された時は一度もなかったとし、逆に侵略武力が増強され、戦争策動はいっそう強化されたし、朝鮮半島は常に核戦争の危険に瀕していると指摘した。

 白書によると、48〜49年の間に行われた第1次「削減」で米国は、「米軍事顧問団」の名目で米帝侵略軍の兵力を残し、米軍の戦争装備をそっくり南朝鮮に渡した。

 48〜50年の間に南朝鮮に26億2761万ドルの軍事援助を提供した米国は、南朝鮮からの米軍撤退を行ってから1年足らずの間に南朝鮮軍をそそのかして朝鮮戦争を起こし、戦争を口実に撤退以前の米軍武力の5倍を越える36万余人の兵力を投入し、膨大な量の各種最新兵器と装備をつぎ込んだ。

 米国は、54〜58年の間にも第2次「削減」を行った。南朝鮮には、米第8軍司令部に代わって米第8軍前方司令部が、米第5空軍司令部の代わりに米第5空軍前方司令部が元の場所にそのまま駐屯して従来の任務を遂行した。これと共に日本へ撤退させて米極東軍司令部と統合させた米第8軍司令部を半年後には「国連軍司令部」と共に南朝鮮に再び設置した。

 70〜71年の間に行われた第3次「削減」で米国は、「空白」を埋めるという口実のもと、約700に達する核兵器、核兵器運搬手段を南朝鮮に展開し、新たな北侵核戦争計画を作成した。

 77〜78年の間にも第4次「削減」を行ったが、70年代末に至って「軍撤退計画」自体を白紙に戻し、「チームスピリット」合同軍事演習と「連合戦時態勢」をもたらした。

 90年代に入って南朝鮮占領米軍の撤退が内外で論議され、米議会でさえ米軍撤退問題が上程されたことにより、90〜92年の間に第5次「削減」が行われたが、これもやはり「北の核問題」を口実に全面保留された。

 最近、米国のブッシュ政権が行っている南朝鮮占領米軍の「削減」はその侵略性と無分別さにおいてかつてのどの「削減」よりも危険極まりないものである。

 今回の米軍「削減」と「改編」は南朝鮮の戦略的地位の低下を意味するのではなく、逆に大幅に格上げさせ、南朝鮮占領米軍により包括的な侵略的使命を付与することを予見した措置であり、新たな侵略戦争計画と現代戦に備えた一種の戦略、戦術的配備変更に過ぎない。

 米国は、かつてそうであったように今回も米軍「削減」の裏で最新兵器を大々的に搬入しようとしている。

 ブッシュ政権は「削減」と「再配置」の「戦力空白」を埋めるという口実のもと、今後3、4年間に130億ドルに達する膨大な最新戦争装備を南朝鮮に投入すると発表した。米国が南朝鮮を占領した後、86年までの40余年間、南朝鮮に与えた無償軍事援助が104億8371万ドルであることを考慮すれば、これがいかに多い量であるのかがよくわかる。

 今年の4月、米国防総省が公開した「10−30−30」作戦計画は現米ブッシュ政権の侵略性をさらにさらけ出している。

 米国は、このような侵略戦争戦略に関連し、長期的には南朝鮮占領米軍と日本駐屯米軍を統合して「東北アジア地域米軍司令部」を創設する計画を推し進めている。(朝鮮通信)

[朝鮮新報 2004.8.7]