在日同胞の金剛山観光可能に−九龍の滝、万物相登山の2コース、三日浦、海金剛見学も |
短期訪問団、各種の代表団で祖国を訪問する在日同胞の日帰り金剛山観光、登山が可能になった。希望する場合、10〜40人のグループを組み事前に申請する。「万景峰92」号による船便、また飛行機便による祖国訪問のいずれも可能。すでに7月29日に新潟を出港した「万景峰92」号便から実施されている。 観光の日程は、おおよそ以下のようになっている。 前日、元山休養所に宿泊する。 当日は午前7時頃に休養所を出発し、侍中湖でひと休みした後、9時30分頃に現地に到着する予定だ。希望によって、「九龍の滝」登山コースと「万物相」登山コースに分かれる。
昼食をはさんで午後は2時頃から5時頃まで三日浦と海金剛を見物する。午後5時頃、金剛山を出発し、侍中湖での途中休憩の後、元山に戻る。元山到着時間は午後7時30分頃を予定しており、この日も基本的に元山休養所で宿泊することになっている。ただし、船便で祖国入りしたばかりの訪問団、代表団、飛行機便の場合、そのまま平壌に向かうことも可能だ。 出発、到着時間等はあくまでも予定なので、諸般の事情により変更もありえる。 金剛山観光を希望する場合は、祖国訪問2週間前までに申し込む必要がある。祖国に着いて希望しても受け付けない。 観光は日帰り。「万景峰92」号の船便を利用する場合、元山到着の翌日にそのまま観光に向かう方法と、出港の2日前に行く方法がある。飛行機を利用した場合は、所属する訪問団、代表団の日程に沿って観光が設定される。 費用は自己負担だが、祖国の配慮により負担は少なくてすむ。問い合わせは各地「同胞生活相談綜合センター」へ。 魅惑の観光コース ●九龍の滝 外金剛随一の名勝。モンラン橋から4キロほど歩き、九龍の滝と上八潭を一巡りするのがこのコース。 九龍の滝は、朝鮮3大滝の1つ。滝壁の高さ100メートル、滝の高さ74メートル、幅4メートル。滝の下には九龍淵と呼ばれる深さ13メートルの滝つぼがある。金剛山を守る9匹の龍が、この滝つぼに住んでいたといういわれがあることから、九龍淵と呼ばれている。 ●万物相 金剛山の絶景の中でも断崖絶壁と奇岩怪石によって、特異な景観をなしているのが万物相地区である。 三つの岩が並んだ三仙岩。そこからやや離れて頂上に岩を戴いて鬼のように見える奇岩が鬼面岩という。三仙岩から70〜80度の坂道を登ると安心台がある。そこから少し登ると、忘杖泉という泉がある。杖をついて登ってきた人たちも、この泉を飲んで元気を取り戻し、杖を忘れていくというエピソードからとった名前。 忘杖泉を出て、急な坂道を登ると天日門という岩の門がある。天日門を過ぎて左側にしばらく行くと、天女が降りてきて遊んだといわれる天仙台がある。 ●三日浦 古くから「関東八景」の一つに数えられている。周囲5.8キロ、深さ9〜13メートルの湖。昔、ある王様が日帰りのつもりで遊びにきたが、景色の美しさに魅せられて三日もとどまったという話がその名の由来である。 湖の中には松が生い茂っているこじんまりした島がある。あたかも牛が臥せているようなので臥牛島と呼ばれている。 ●海金剛 江原道を流れる南江の河口の東海岸一帯に開けた絶景。千妙万態の奇岩巨石に打ち寄せては水しぶきをあげる波、標高50メートル、全島が岩石で、その岩間にがっしりと根を張った松が見事な松島。その眺めは何とも雄大だ。 ●侍中湖 元山から金剛山に向かって約50キロ。ちょうど中間あたりにある湖。周囲約12キロ。最も深い所で3.5メートル。この水辺に立つのが、今回休憩場所となる侍中湖休憩所。砂浜もあり、シーズン中には海水浴もできる。 [朝鮮新報 2004.8.10] |