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04女性のピースライン訪朝団、平壌で朝・日連帯集会

集会に参加したピースライン訪朝団メンバー(8月30日、平壌)

 【平壌発=金潤順記者】東アジアの平和と朝・日平壌宣言に基づく朝・日国交正常化を実現させるため8月27日から朝鮮民主主義人民共和国の首都、平壌を訪問中の「朝鮮半島を戦場にさせない! 04女性のピースライン訪朝団」(団長=清水澄子、朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会代表)が30日、平壌市内の千里馬文化会館で朝鮮の女性たちとともに「朝鮮の統一と朝・日国交正常化の実現を目指す朝・日女性連帯集会」を開いた。集会には52人のピースライン訪朝団ほか平壌市内の教員、労働者など約350人の朝鮮女性が参加した。

 集会ではまず洪善玉・朝鮮対外文化連絡協会副委員長と清水澄子団長による演説が行われた。

洪善玉さん

清水澄子さん

 洪副委員長は、日本において極端な反朝鮮キャンペーンが繰り広げられている険悪な状況の中で「特定外国船舶入港禁止法」の標的となっている「万景峰92」号に乗船し、朝鮮を訪れたピースライン訪朝団を熱烈に歓迎した。

 そして、02年9月17日に朝・日平壌宣言が発表されたにも関わらず、宣言の精神に相反する甚だしい反朝鮮キャンペーンが行われ、朝鮮への経済制裁をもくろみ、朝鮮総聯を政治的、経済的、法律的に弾圧し抹殺しようとする日本の動きを激しく非難し、「日本が真に北東アジアの平和と安定、国際社会の和ぼくと繁栄を望むのであれば自らの罪多き過去を徹底的に清算して近隣諸国人民の不安と憂慮を解消し、真の信頼関係を結ぶために努めるべきだ」と強調した。

 清水団長は、32年前の朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会結成当初から現在にいたるまでの経緯について言及し、憲法改悪と教育基本法の改悪、日本を戦争をしない平和主義の国から戦争をする軍事大国に転換しようとする流れが強まっている、と次のように指摘した。

 「朝鮮に対する先制攻撃方針の矛を収めようとしない米国によってもたらされている米朝間の緊張関係と日朝国交正常化と朝鮮の統一を妨害する日朝間の緊張関係は同一のものである。したがって、私たちはこうした本質を直視するとともに、その克服を目指して活動していく」

龍川被害復旧へ100万円の支援金伝達

 集会では続いて、北東アジアの非核化をめざして長崎から参加した楠本礼子さん、日本と朝鮮の新たな関係を作るため民族教育の権利に取り組んでいる福岡県朝鮮学校を支援する会の牧野苓子さん、平壌市中区域・金成柱小学校の鄭恵順校長がそれぞれ発言した。鄭校長は、20世紀から21世紀にかけて絶え間なく続いている戦争や紛争の悲劇について語った。

 集会では、朝・日両国女性の連帯した力で北東アジアの平和と安定を樹立していく意志を込めたアピール文が採択された。

 アピール文には、▼1世紀以上にわたる朝・日間の不信と敵対関係を終わらせ、朝・日国交正常化の早期実現を求める声を高めていく▼「慰安婦」被害者の名誉と尊厳を回復し二度と犯罪の歴史を繰り返さないため新しい世代の歴史教育を徹底する▼在日朝鮮人女性に対する差別と暴力などあらゆる民族差別に反対して闘う▼歴史的な6.15共同宣言の精神に即し祖国の自主的平和統一を実現するための朝鮮人民の闘いを積極的に支持、声援する▼米国の専横と戦争策動に反対して起ちあがる世界の女性たちの闘いに連帯し、朝・日両国女性の友好交流、協力を強め、共通の目的を達成するための運動を展開する−など5つの内容が盛り込まれた。

 同日夕、清水澄子団長は朝鮮赤十字会のリョ・スンチョル災難対策部長に龍川被害復旧のための支援金100万円を手渡した。

[朝鮮新報 2004.9.2]