民族文化で在日表現、留学同大阪ライブ「3世打鈴」 |
「3世打鈴vol.2」(主催=LINKS関西大阪ブロック「三世打鈴」)が12月20日、大阪市内のBRIDGE(新今宮フェスティバルゲート8階)で行われた。一昨年12月に続く第2弾。ライブではチャンゴノリや朝鮮民謡、舞踊、無声演劇、バンド演奏などが披露された。日頃学んでいるものを舞台で発表することの少なかったアート系の大学、専門学校生らが出演。日本の大学に通う同胞学生や日本人大学生ら約200人が集まる盛況ぶりだった。 チャンゴ、民謡など
民族舞踊や美術など、さまざまなジャンルから在日3世の身の上話をリズムに乗せて表現しようという試みで始まった同企画。 映画「身世打鈴〜ある在日朝鮮人海女の半生〜」が上映された後、1部ではチャンゴノリと朝鮮民謡、朝鮮舞踊、無声演劇「ベトナム戦争の韓国軍」が披露された。 2部はコメディ、ピナリ、バンド演奏で観客らとともに盛り上がった。出演者たちは小さな舞台スペースを目いっぱい使い、それぞれの得意分野を存分に披露した。 オリジナルでスタイリッシュなチャンゴの演奏、ノドゥルの川辺やトラジなどの朝鮮民謡、ベトナム戦争に参戦した韓国軍兵士を演じることで、米国の支配と圧力に苦しめられている朝鮮民族の歴史を描いた無声演劇も好評だった。 日本人とも一緒に 「文化面でのアプローチを通じて同胞学生たちが日本人学生や留学生らと交流し、対話を進めていければいいと思って」と企画意図を話すのは留学同大阪の朴重信文化宣伝部長(24)。 昨年は初めてということもあって、留学同の専従活動家らが中心となって準備に携わった。今年は企画運営部を発足させ、4人の学生らにバトンを手渡した。 同胞社会で世代交代が進む中で、「民族」を表現するには若い世代の斬新な発想が必要だった。また3、4世が何を求心力にしているのかを探る意味もあった。 朴宣伝部長は、「昨年を上回る200人規模のイベントとなり、とりあえず成功だった。今は同胞学生だけで企画するものが多いが、いずれは日本人も一緒に発信できるものを企画したい」と語った。 演劇に出演した大阪経済大学2年の趙哲成さん(20)は、「日本の人たちに、もっと在日コリアンに興味を持ってもらうためにも、このような催しでどんどん民族を発信していきたい。情勢はいいとは言えないが、逆に自分らに目を向けられている今こそ、ポジティブに考えて『在日』をアプローチしていくべきだ」と語っていた。(c) [朝鮮新報 2004.1.6] |